採用ブランディングは、企業が求める人材を継続的かつ効率的に獲得し、長期的な成長を実現するために必要な戦略です。
この記事では、採用ブランディングの基本概念から重要性、実践方法、成功事例まで解説します。
また、後半では、私たち動画制作サービスCINEMATO(シネマト)の視点で、採用ブランディングにおける採用動画の重要性も紹介します。
SNS・インターネットや5Gの普及により、動画は企業と求職者の新しいコミュニケーションツールとして定着しています。これからの時代に求められる動画を活用した採用ブランディング手法を学び、採用活動の競争力を高めましょう。
目次
採用ブランディングとは?
採用ブランディングとは、企業が自社の魅力や企業価値を求職者に効果的に伝え、優秀な人材を採用するために、戦略的に行う活動・コミュニケーションのことです。
採用ブランディングのプロセスでは、企業のビジョン、ミッション、カルチャーを明確にし、魅力的に発信することで、求職者に「この企業で働きたい」と感じてもらうことを目指します。
採用ブランディングは単なる採用活動ではなく、企業全体のブランド価値を高める取り組みでもあり、一貫性のあるコンセプト・メッセージの発信が重要です。
採用マーケティング・採用広報と採用ブランディングの違い
採用活動に関わる企業担当者が力を入れる取り組みには、「採用ブランディング」の他に「採用広報」や「採用マーケティング」という言葉もよく使われます。
これらは混同されがちですが、異なる概念です。改めて、この3つの違いを整理します。
採用マーケティングとは
採用マーケティングは、企業が求職者にアプローチし、応募を促進するための戦略的な活動です。具体的には、求人広告、SNSを活用した情報発信、イベント参加などが含まれます。目的は、短期間で求職者の関心を高め、応募数を増やすことです。
採用広報とは
採用広報は、企業が自社の採用情報を広く伝える広報活動です。プレスリリース、オウンドメディアでの発信、イベント開催などを通じて、自社の採用情報を発信します。採用マーケティングと似ていますが、採用広報は「情報発信活動」に重点を置くのが特徴です。必ずしも応募者の獲得やその数の増加を目的とするとは限りません。
採用ブランディング
採用ブランディングは、採用マーケティング・採用広報の活動を包括し、企業のブランド価値を高める長期的な戦略で、採用マーケティングや採用広報の上位概念にあたります。
(厳密な定義はないため発信媒体によって異なりますが、当ページでは採用ブランディングは採用マーケティング・採用広報を包括するものとします。)
企業の理念やビジョンを明確にし、一貫したメッセージ・コンセプトを策定・発信することで、自社の採用活動を強化するのが採用ブランディングの役割で、目的は企業の魅力を求職者だけでなく、自社内や社会全体に広く伝えて企業全体のブランド価値を高めることです。
採用広報や採用マーケティングは、採用ブランディングの目的を達成するために企業が行う具体的な手段やアプローチと捉えるとよいでしょう。
採用ブランディングに「手法論」を含めない場合もありますが、当ページでは手法論も含め、上記の概念整理で話を進めます。
| 採用関連用語の整理 | 期間 | 目的 |
|---|---|---|
| 採用ブランディング | 長期 | 企業のブランド価値を高めて、採用力の強化につなげる |
| 採用マーケティング | 短期・中期 | 求職者の関心を高め、応募を増やす |
| 採用広報 | 短期的であることが多い | 自社の魅力や採用活動を広く知ってもらう |
採用ブランディングの目的
採用ブランディングの目的は、大きく4つに分類できます。
- 企業価値の向上
- 優秀な人材の獲得
- 内定承諾率の向上
- 社員の定着率向上
企業価値の確立と向上
採用ブランディングの重要な目的は、企業価値や企業イメージを確立・向上させることです。企業のブランド力を高めることで、求職者だけでなく、顧客やパートナー企業からも高い評価を得られます。
優秀な人材の獲得
採用ブランディングで企業の魅力を発信することで、優秀な人材を集めます。求職者は企業ブランドに共感し、働きたいと感じるようになります。
内定承諾率の向上
採用ブランディングが成功すると、内定承諾率が向上します。求職者が企業のビジョンやカルチャーに共感し、自身の成長と企業の成長が一致すると感じられるため、志望度も高まり、内定の受諾確率が高まります。
社員の定着率の向上
採用ブランディングは、入社後の社員や既存社員のエンゲージメント・モチベーションを高める効果もあります。企業のビジョンや価値観が明確であれば、社員は自分の働きが企業の目標にどう関連しているかを理解し、モチベーションを向上できます。採用ブランディングには、社員の定着率向上効果も期待できます。
【注目される背景】採用ブランディングの重要性
採用ブランディングの重要性が高まり、その言葉も次第に浸透してきています。ではなぜ今、採用ブランディングが注目されているのでしょうか?以下で、その背景にある主な要因を解説します。1つ目の背景は、労働力不足による人材獲得市場の変化です。
少子高齢化による労働力不足で、企業は優秀な人材の獲得のために、従来の方法だけでなく、より積極的かつ効果的なアプローチが求められるようになりました。

現代の日本では、生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに減少を続けており、2020年時点の約7,500万人から、2050年には約5,275万人まで減少すると推定されています。

また、令和5年6月末日現在の未充足求人数は約148万9千人で、欠員率は2.8%と上昇傾向にあります。
未充足求人:仕事があるにもかかわらず、その仕事に従事する者がいない状態を補充するために行っている求人
欠員率:常用労働者数に対する未充足求人数の割合
これは、特に中小企業にとって大きな課題で、競争が激化する中で、企業は自社の魅力をアピールしなければ優秀な人材の確保が難しくなっています。この状況が、採用ブランディングの重要性を高めている要因の一つです。
インターネット、SNSの普及
インターネットとSNSの普及により、求職者が企業情報を簡単に収集できるようになりました。一方、企業には透明性や信頼性が求められ、一貫したブランドメッセージの発信が重要です。
採用ブランディングの文脈では、企業はインターネット・SNSを活用して自社の採用ブランドを強化し、競合他社に遅れを取らないよう、求職者へ魅力的な情報発信を続けることが重要です。
価値観の変化と多様化によるニーズの変化
求職者の価値観やニーズが多様化しており、従来の一律なアプローチでは通用しなくなってきています。企業は、個々の求職者の価値観やニーズに合わせた柔軟な対応が求められています。
企業は、求職者の多様な価値観に対応するために、自社の魅力を多角的に伝えることが求められます。
また、重要視される価値観自体も、大きく変化してきています。

参考:ウォンテッドリー「パーパスとエンゲージメントに関する調査」
ウォンテッドリーの「パーパスとエンゲージメントに関する調査」によれば、求職者は、転職先に給与水準だけでなく、有意義な仕事やカルチャーマッチといった項目を求めるようになってきています。
このような項目に対するアプローチとして、企業のビジョンやミッション、理念を明確にしてコンテンツ化し、それを求職者に伝えていく活動である採用ブランディングは、最適な選択肢と言えるでしょう。
採用ブランディングは、労働力不足やインターネットの普及、求職者の価値観の変化などの背景を受けて、その重要性がますます高まっています。
企業は、自社の魅力を効果的に発信し、優秀な人材を引き寄せるために、戦略的な採用ブランディングを実践することが求められます。
採用ブランディングに取り組むメリット
採用ブランディングは企業が自社の魅力を求職者に伝え、優秀な人材を集めるための重要な戦略です。以下、採用ブランディングに取り組むメリットを解説します。採用ブランディングに取り組むメリットは全部で6つです。
- 企業の認知度向上
- 自社にあった応募者の増加
- 内定承諾率・定着率の向上と入社後の採用ミスマッチの防止
- 採用コストの削減
- 競合他社との差別化
- インナーブランディング
企業の認知度向上
採用ブランディングの効果として、企業の認知度向上を期待できます。
求職者は、採用ブランディングを通じて企業のビジョンやミッション、カルチャーを理解でき、企業価値を深く知ることができます。
SNSやブログ、採用サイトなどで企業の魅力を発信することで、多くの人に認知が広がるほか、求職者だけでなく顧客やパートナー企業からの信頼も向上します。
求職者の関心を引くメッセージの設計と、目的に応じたツールの選定が重要です。
自社にあった応募者の増加
採用ブランディングを通じて企業の魅力を効果的に伝えることで、自社にあった応募者の増加を期待できます。求職者は企業のブランドやコンセプトに共感し、自分の価値観やキャリアプランに合う企業だと感じることで、応募意欲が高まります。
特に、企業のビジョンやカルチャーに共感する求職者が集まるため、応募者の質向上も期待できる点がポイントです。
内定承諾率・定着率の向上と採用ミスマッチの防止
採用ブランディングが成功すると、内定承諾率や入社後の定着率の向上効果も期待できます。
求職者は企業のビジョンやカルチャーに共感し、働く環境が自分に合っていると感じることで、内定の受諾確率が高まります。採用コストの削減
ブランド力のある企業は、求人広告を出さなくても求職者の応募が集まりやすくなります。
そのため、効果的な採用ブランディングは、採用コストの削減にもつながります。企業のブランド力が高まることで、自然と応募者が集まり、広告費やエージェント手数料などのコストを削減することができます。
競合他社との差別化
採用ブランディングは、競合他社との差別化にも効果的です。企業のユニークなビジョンやカルチャーを強調することで、他社とは異なる魅力を求職者に伝えられます。競合他社との違いを明確にすることは、企業の既存社員やクライアントにも良い効果が期待できます。
インナーブランディング
前述のとおり、採用ブランディングは、インナーブランディング(内部ブランディング)にも繋がります。
企業のビジョン・ミッションや共通の価値観を採用ブランディングを通して見直し、社内外に一貫したメッセージとして発信することで、自社で働く社員が自社への理解を深められます。
自社の価値や魅力を言語化できていない場合、既に社内で働く人も会社の魅力をうまく説明できないということはよくある事例です。
自社の魅力の言語化と、その内容を社外に発信する活動に社員を巻き込むことで、既存社員のエンゲージメントを高められ、結果として企業全体のパフォーマンス向上にも寄与します。
採用ブランディングに取り組むことは、企業の認知度向上や優秀な人材の獲得、内定承諾率や定着率の向上、採用コストの削減、競合他社との差別化、インナーブランディングなど、多くのメリットがあります。
これらのメリットを享受するには、戦略的な採用ブランディングの実践が重要です。
採用ブランディングの注意点
採用ブランディングへの取り組みは、企業の採用力強化において効果的な戦略ですが、成功するためにはいくつかの注意点があります。以下では、重要な3つのポイントを解説します。
全社的な取り組みとして行う必要がある
採用ブランディングは、単なる人事部門の活動ではなく、全社的な取り組みとして進める必要があります。
企業のブランド価値を高めるには、経営陣はもちろん、現場の社員も一丸となって協力する必要があります。
特に、経営陣がブランディングの重要性を理解し、積極的にサポートすることは必須です。
経営陣がリーダーシップを発揮し、全社員に採用ブランディングの目的や企業のビジョンを明確に伝えることで、一体感のある取り組みが可能になります。
現場の社員も、自社のブランドコンセプトやビジョン・ミッションを理解したうえで、日常業務に取り組む必要があります。
日々の業務からブランド価値を社外に伝えていく必要があります。
成果が出るまでに時間・手間がかかる
採用ブランディングは、短期間で結果を出しにくい取り組みです。ブランド価値の向上や認知度の拡大には、時間と手間がかかると理解しておく必要があります。
ブランディングの成果が出るまでには、数ヶ月から数年かかることもあり、長期的な視点で継続的な取り組みが必要です。
継続的な情報発信が重要
採用ブランディングは成果が出るまでに時間がかかるため、情報発信も継続的に行う必要があります。
企業の魅力や価値観を発信し続けることで、求職者や社員に一貫したメッセージを届け、ブランド価値を醸成できます。
SNS・ブログやイベント開催はリアルタイムで情報発信できる効果的なツールで、継続的な情報発信にはこれらの活用がおすすめです。
以上、採用ブランディングに取り組む際の注意点を紹介しました。上記のポイントを踏まえ、採用ブランディングに取り組みましょう。
採用ブランディングの実践方法とポイント解説
採用ブランディングは、計画的・戦略的に進めることが重要です。以下、実践方法とポイントを解説します。
- 自社分析(3C分析など)で採用活動の課題を明確にする
- 企業理念やビジョン・ミッションを明確にする
- 採用ターゲット・ペルソナを明確にする
- 訴求設計:採用コンセプトやブランドメッセージを決める
- コミュニケーション戦略:情報の届け方を決める(メディアや手法など)
- 採用ツールの作成(採用サイトやSNSアカウント、採用動画など)
- 採用施策の開始と効果検証・改善を行う(PDCA)
自社分析(3C分析など)で採用活動の課題を明確にする
まずは自社の現状を正確に把握しましょう。自社の強みや弱み、競合他社の状況、市場のニーズを明確にし、採用活動の課題を整理します。
3C分析・VRIO分析・SWOT分析などのフレームワークを活用するとよいでしょう。
VRIO分析

企業が持つ資源や能力を評価するフレームワークで、Value(価値)・Rarity(希少性)・Imitability(模倣困難性)・Organization(組織)の4つの視点から分析します。
VRIO分析を通じて、競合と比較した自社の競争優位性を発見できます。
SWOT分析

企業の内部・外部環境を評価するフレームワークで、Strengths(強み)・Weaknesses(弱み)・Opportunities(機会)・Threats(脅威)の4つの要素から成り立ちます。
SWOT分析を行うことで、自社の状況を客観的にとらえられます。
3C分析

マーケティング戦略立案に用いられるフレームワークで、Customer(顧客)・Company(自社)・Competitor(競合他社)の3つのCから分析します。
3C分析で企業は市場における自社の立ち位置を明確にし、効果的なマーケティング戦略を策定できます。
【採用ブランディングに
あてはめた3C分析の例】
Company(自社): 自社の強みや企業文化、現状の採用状況を分析します
Competitors(競合他社): 競合他社の強みや採用活動を調査し、差別化ポイントを探します
Customers(顧客=求職者): 求職者が求めるものや、自社が属する市場のトレンドを理解します
企業理念や、ビジョン・ミッションを明確にする
企業の理念やビジョン・ミッションを明確にすることで、求職者に一貫したメッセージを伝えられます。これにより、求職者は企業の方向性や価値観に共感しやすくなります。
採用ブランディングに取り組む機会に、改めて企業の理念・ビジョン・ミッションを見直すのも良いでしょう。
これらの見直し・再策定には、積極的に経営陣や社員を巻き込みましょう。社内の意識や考え方を統一することで、社外への一貫したメッセージ発信が可能になります。また、取り組みを通して、自社の価値や魅力を再認識する機会が生まれ、自社への帰属意識を高めるきっかけにもなります。
採用ターゲット・ペルソナを明確にする
採用ターゲットとなる求職者のペルソナを設定します。ペルソナとは、ターゲットとなる理想的な人物像のことです。年齢、性別、職歴、価値観、キャリア志向などを詳細に設定し、そのペルソナに合わせた採用ブランディングを行うためです。
訴求設計:採用コンセプトやブランドメッセージを決める
ここまでの内容をもとに、企業の魅力を効果的に伝える採用コンセプトやブランドメッセージを設定します。これにより、求職者へ一貫したメッセージを発信できます。
採用コンセプトとは、自社にマッチする人を採用するための、「どんな人」に「どんな目的」で「何を伝えるか」といった方向性のことです。
「自社にあった応募者の増加」「内定承諾率・定着率の向上と、入社後の採用ミスマッチの防止」「インナーブランディング」といった採用ブランディングのメリットを実現するには、数年後・10年後を見据えて一貫したメッセージを発信できるよう、訴求を設計しましょう。
コミュニケーション戦略:情報の届け方を決める(メディアや手法など)
採用ブランディングの成功には情報の届け方も重要です。どのメディアを使い、どのような手法でメッセージを社外に伝えるかを戦略的に決定しましょう。
昨今、求人情報の発信方法が多様化し、各メディアの特徴を理解し、届けたいペルソナに合った媒体を選ぶ必要があります。
次章(発信用媒体の種類と解説)を参考にしてください。
採用ツールの作成(採用サイトやSNSアカウント、採用動画など)
採用ブランディングを実践するための具体的なコンテンツを作成します。採用専用のウェブサイトやSNSアカウントなどを指します。
動画制作・動画マーケティングサービスのCINEMATO(シネマト)は、採用動画の制作もおすすめしています。
採用動画の詳しい情報は、以下の記事もご確認ください。当記事後半でも、採用動画について紹介します。
採用施策の開始と効果検証・改善(PDCA)
ここまでの内容が決まれば、採用ブランディングの施策を実行に移します。
また、施策は定期的に検証・改善することで、より高い効果が期待できます。
PDCAサイクル「Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)」を意識し、継続的に改善することで、採用ブランディングの効果を高めましょう。
採用ブランディングには、戦略的な計画と確実な実行力が求められます。
紹介した一連のプロセスを実践することで、企業の魅力を引き出し、優秀な人材と自社をマッチングできます。
採用ブランド・イメージを発信する媒体の種類を解説
採用ブランディングにおいて、どの媒体で自社の採用ブランドやイメージに関する情報を発信するかは重要な検討項目の1つです。
各媒体ごとにメリットや特徴の違いがあり、効果的に活用することで求職者に強いインパクトを与えられます。ここでは、主要な発信用媒体について解説します。
- 採用ブログ
- 動画メディア
- SNS
- イベント・セミナー・ミートアップ
- 自社採用サイト
- 求人メディア
1. 採用ブログ
採用ブログは、企業の魅力や文化を深く掘り下げて紹介する効果的な媒体です。
ブログコンテンツを通じて、具体的な業務内容や職場の雰囲気、社員インタビューなどを発信することで、求職者にリアルな企業像を伝えられます。
定期的に新しいコンテンツを提供し、継続的に求職者の興味を引きつけることが重要です。
流入チャネルを決め、SNS対策を行うのか、SEO対策を行うのか、といった部分もしっかり決めておきましょう。
ユニークで人気のあるサイトを以下に事例として紹介します。
noteやWantedlyといった外部メディアを活用する企業も増えているため、集客力を持つメディア上で構築するのも有効な手段です。
2. 動画メディア
動画メディアは、視覚と聴覚を通じて求職者に強い印象を与えられます。特に、採用動画は企業の文化や働く環境を伝えるために有効です。
代表的な動画メディアは、YouTubeです。総務省の調査(※)によれば、YouTubeの利用率は全年代で87.8%となっており、年代別で見ても、20代:97.2%、30代:97.1%、40代:92.0%と高い利用率を誇ります。
※参考:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査
最近では、企業がYouTubeチャンネルを持つことも増えています。
動画は、テキストコンテンツや画像と比較して視覚・聴覚に訴えられ、記憶に残りやすいとも言われています。また、企業や社員の雰囲気、ビジョン・ミッション・理念などの魅力を伝えやすいのも映像の魅力です。
社内に動画コンテンツの制作余力がある場合には、YouTubeチャンネルなどに力を入れるのも良い選択です。
3. SNS
SNSは、広範囲にわたる求職者にリーチするための強力なツールです。X(旧Twitter)、Facebook、InstagramといったSNSが、採用ブランディングに特に有効な主力SNSです。
定期的・一方的に情報を発信していくだけでなく、フォロワーとの双方向のコミュニケーションを図ることで、信頼感や親近感を醸成していくことも可能です。
総務省の調査(※)によれば、X(旧Twitter)の20代利用者割合は81.6%、Instagramの20代利用者割合は78.8%となっており、ともに増加傾向にあります。
X(旧Twitter)・Instagramは、特に新卒採用などの若年層に向けた採用活動には欠かせません。
※参考:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査
Facebookの利用率は、20代が28.1%、30代が44.4%、40代が39.3%となっており、30代が最も利用率が高いことがわかります。
こちらは、ミドル層の転職採用のための採用ブランディングで効果を発揮するSNSと言えるでしょう。
このように、年代別で見るだけでも、各SNSには特徴の違いがあることがわかります。
それぞれのSNSの特性・強みを理解したうえで、採用ブランディング・ターゲット層にあったSNSの活用をしていくことが重要です。
4. イベント・セミナー・ミートアップ
直接対話ができるイベントやセミナー、ミートアップは、求職者に企業の魅力を直接伝える場として非常に有効です。
ターゲットに合わせたテーマをイベントに設定することで、そのテーマに関心を持つ求職者を集めることができます。
現場の社員が参加することで、リアルな職場環境や企業の雰囲気を伝えることが可能です。
一貫したコミュニケーションが取れるよう、全社でブランドメッセージや採用コンセプトを共有し、共通認識をしっかりと作り込んでおくことが非常に重要です。
5. 自社採用サイト
自社採用サイトは、企業の採用情報を集約して提供することができる採用ブランディングツールの中心的な媒体です。
求職者が最初に訪れることが多い場所でもあるため、充実したコンテンツを提供することが重要です。
ユーザーフレンドリーなサイトデザインで、求職者が必要な情報にすぐにアクセスできるようなサイト設計をおこないましょう。また、企業のビジョンや文化、求人情報など、詳細な企業情報を記載しましょう。
採用動画や社員インタビューなど、エンゲージメントを高めるコンテンツを配置するのもおすすめです。
ユニークで人気な自社採用サイトを、以下にいくつか事例としてご紹介します。
トゥモローゲート株式会社:https://tomorrowgate.co.jp/recruit/


株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント:https://saiyo.sme.co.jp/graduate/25/


株式会社エムハンド:https://recruit.m-hand.co.jp/


フロンティア株式会社:https://recruit.frontier-gr.jp/


6. 求人メディア
doda・マイナビ転職・エン転職などの求人メディアは、多くの求職者が利用するため、広範囲にアプローチできる媒体です。企業の求人情報を掲載するだけでなく、企業の魅力をアピールするための媒体としても活用できます。
求職者のレビューを活用して、企業の信頼性を高めることができる点、求人メディア側から提供されるデータの分析→改善がおこなえる点などが、利用メリットになります。
求人メディアは、求職者側が、就職・転職を考えて主体的に登録をおこなっています。
就職や転職に前向きな層が集まり、また媒体自体にもすでに知名度・集客力があるため、比較的早期に成果を出しやすい媒体であると言えます。
ただし、同じように考え参入している競合企業も数多く存在し、広告費などのコストも比較的大きな金額が必要になります。
採用ブランディングにおける戦略構築と、それをもとにアウトプットするコンテンツの質によって、得られる結果は大きく変わるでしょう。
採用ブランディングを成功させるためには、適切な媒体を選び、それぞれの媒体の特性を活かした情報発信を行うことが重要です。
ブログや動画、SNS、イベント、自社採用サイト、求人メディアなど、多様な媒体を活用して企業の魅力を広く伝えることで、効果的な採用ブランディングを実現することができます。
動画制作・映像制作のプロが伝える「採用動画」の重要性
ここからは、動画制作・動画マーケティングサービスを提供する事業者として、採用動画の重要性についてもご紹介します。
採用ブランディングの実施の過程で、採用動画の制作にもご興味をお持ちの人事担当者様は、ぜひ以下の内容もあわせてご確認ください。


まず初めに、CINEMATO(シネマト)が過去におこなったアンケート調査の一部をご紹介します。


CINEMATOが23年卒の新社会人111名を対象におこなった調査では、学生の約7割が就職活動中に採用動画を視聴していることが分かっています。


また、採用動画視聴経験がある回答者のうちの約8割は、採用動画は就活生にとって質の高い情報や安心感が得られるコンテンツであるとも回答しています。
これらの調査結果のとおり、企業の採用活動において採用動画は無くてはならないものになりつつあります。
「動画」が一般的・身近なものとなり、より効率的な情報収集や密度の濃い情報を求めている現代の人々に対して、採用動画は非常に効果の高い手法の1つと言えるでしょう。
この現状を踏まえたうえで、ぜひ採用動画の導入を前向きに検討していただければと思います。ご紹介したアンケート結果は、以下のページからダウンロードが可能です。
採用動画に期待できるメリット・効果
採用ブランディングにおいて、「採用動画」は極めて重要な役割を果たします。
動画は視覚と聴覚に訴えかけることができるため、テキストコンテンツや画像だけでは伝えきれない情報や感情を効果的に伝えることができます。
また、映像は印象に残りやすい、記憶に残りやすいのもポイントです。
採用動画には、採用ブランディングの手段の1つとして、様々なメリットを持っています。以下に代表的なものを簡単にご紹介します。
1. 求職者に企業の魅力・雰囲気をリアルに伝えられる
動画は、企業の文化や雰囲気、実際の働く環境を視覚的に伝えることができ、求職者に企業のリアルな姿を見せることができます。
これにより、企業の価値観や働く人々の姿勢を直接伝えることができ、求職者の理解と共感を得ることができます。
2. 短時間で多くの情報を伝えることができる
動画は短時間で多くの情報を伝えることができるため、求職者が効率的に企業について知ることができます。
1分間の動画には、Webページ換算でおよそ3,000~3,600ページ分の情報量があると言われています。
効率的に自社の魅力を知ってもらうことができ、求職者のエンゲージメント向上、応募意欲の向上につなげることが可能です。
3. 感情に訴えかける力がある
動画は視覚と聴覚を通じて感情に訴えかける力があります。音楽やナレーション、映像の組み合わせにより、企業のビジョンやミッションを感情に訴えかける形で伝えることができます。
これにより、求職者の心に深く残る印象を与えることが可能です。
4. デジタルマーケティングの一環として幅広く活用できる
採用動画は、デジタルマーケティングの一環としても効果的に活用できます。
SNSやYouTube、自社採用サイトなどのプラットフォーム、イベント・会社説明会などで動画をシェアすることで、一貫したブランドメッセージを発信することができます。
また、広範囲にわたる求職者にリーチし、企業の認知度を向上させることができます。
以上のように、採用動画には、採用ブランディングにおいてメリットとなる様々な利点が存在します。採用動画は、採用ブランディングを強化していきたい企業にとって、非常に重要なツールの1つです。
採用動画とは?代表的なコンテンツの種類と内容
採用動画にはさまざまな種類があり、それぞれに異なる目的と効果があります。以下に、代表的な採用動画のコンテンツとその内容について解説します。
採用動画には、大きく5つのジャンルが存在します。ジャンル紹介後、CINEMATO(シネマト)が過去に制作した採用動画の事例もご紹介します。
- 社員インタビュー動画
- 事業紹介動画
- オフィス紹介動画
- コンセプトムービー
- 企業説明会用動画
社員インタビュー動画
社員インタビュー動画の事例
インタビュー動画は、現場で働く社員の声を紹介する動画です。企業の社風・雰囲気やビジョン・ミッション、社員の考え方や性格など、企業のリアルな側面を見ることができる採用動画です。
1人の社員や、社長のみがインタビューの回答者となるものから、複数人出演する形式、座談会形式のものと、様々な表現方法があります。「従業員の本音をいかに自然に引き出せるか」が重要なポイントです。
社員の一日を追ったドキュメンタリー型の動画も人気です。先輩社員のインタビューや業務の流れを見ることで、就職希望者が入社後の自身の姿を想像しやすい点がメリットです。
会社・事業紹介動画
会社紹介動画・事業紹介動画の事例
会社・事業紹介動画は、会社・事業をわかりやすく紹介し、就職希望者の企業・事業に対する理解を深めることを目的にした採用動画です。
オフィス・会社(企業)紹介の参考事例
オフィス紹介動画の事例
オフィスや工場、病院などの施設紹介をメインとする採用動画です。このタイプの採用動画は、普段社内にいないと目にすることのできない職場風景を紹介するために用いられます。
映像であれば、距離や費用を理由に本社に来ることができない地方の就職希望者や、ウェビナー・オンライン面接の参加者に、オフィスの雰囲気を感じ取ってもらうことも可能です。
働く場所や設備、日常の業務風景などを映し出すことで、求職者が具体的に働くイメージを持つことができます。
コンセプト動画
コンセプト動画の事例
自社がどんなコンセプトで事業を展開しているのか、はたまた、自社がどんなコンセプトで採用活動をおこなっているのかといった内容を伝えることで、共感する求職者からの応募が増えたり、採用ミスマッチの可能性を減らすことができます。
独自性のあるコンセプトを伝える採用動画は、SNSやYoutubeでの拡散効果、視聴者の興味関心をひきつける効果が高いのが特徴です。
会社(企業)説明会動画の参考事例
会社説明会動画の事例
会社説明会動画は、会社説明会を録画した採用動画や、採用イベントのオープニングで流す採用動画を指します。説明会に登壇する社員のトークスキルに左右されず、毎回一定の説明を時間通りにおこなえる点がメリットです。
会社説明会動画を活用することで、求職者に興味を持ってもらいやすくなる他、録画すれば繰り返し活用することで説明会にかかる工数を削減できます。
以上が採用動画の5つの型です。実際に採用動画を制作する際の、企画の参考になれば幸いです。
CINEMATO(シネマト)の採用動画制作実績・事例紹介
最後に、CINEMATO(シネマト)が制作した採用動画の事例も紹介します。ポイントとともに紹介しますので、採用動画の制作検討時にお役立てください。
採用動画事例1.
株式会社出前館様
株式会社出前館のコーポレーションビジョン「地域の人々の幸せをつなぐライフインフラ」の思想が視聴ユーザーにしっかりと伝わるよう、想いを表現することに重きを置いた採用動画です。
“事業に懸ける想い”をベースにナレーションとアニメーションを用いて、「地域の人々の幸せをつなぐライフインフラ」としてフードデリバリーの「あたりまえ」を創り、そしてこれからも新しいライフインフラを創っていく企業としての挑戦の姿勢を伝えています。
採用動画事例2.
株式会社EXIDEA
「1メディア1経営」「THE SHARE」といった社内での共通言語を動画内に散りばめることで、企業内の文化が非常に伝わりやすい動画になっています。
インタビュー動画には、実際のインタビューを切り取って、特に組織や企業の色を強く表すストーリーや言葉をこだわりぬくことができるメリットがあります。
採用動画事例3.
株式会社クレスコ様
「働き方や安定感を訴求したいが、そのまま動画にするとインパクトに欠けてしまう」という課題に対して制作した採用動画(WebCM用)です。
「スキルアップ」や「安定」「働き方」をダイレクトに訴求しても広告に埋もれてしまう懸念点があったため、訴求点は変えず、広告に対して「ターゲットの本音を訴求する」というアプローチ方法をとり、際立たせる構成演出にしています。
採用動画事例4.
トランスコスモス株式会社様
「トランスコスモスとして、学生の認知が低い業界でどう認知を獲得するか」を課題としており、採用における母集団形成を目的として制作した採用動画です。
学生に「一度話を聞いてみたい」と思ってもらえるように、単に事業の具体的な説明をするのではなく、「なぜトランスコスモスがBIS事業に取り組むのか」という「意義」を構成に組み込むことを意識して制作されています。
採用動画事例5.
株式会社Game With様
ゲームメディアを運営している企業という認知は既にあり、「どのような会社なのか」実態とは異なるイメージを持たれるケースが多い点が課題でした。この課題の解決策として、会社のカルチャーや働いている人を紹介することを目的に制作した採用動画です。
演出方法としてインタビュー動画を採用し、嘘偽りのない言葉を語ってもらっています。
以上、採用動画の事例をご紹介しました。採用ブランディングに動画施策を取り入れる場合は、ぜひCINEMATO(シネマト)までお気軽にご相談ください。
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ここまで、採用ブランディング・採用動画に関する情報を読んでいただき、ありがとうございました。採用ブランディングを実施する際には、ぜひ当ページの情報を参考にしていただければ幸いです。
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新卒でデロイト・トーマツグループに入社。その後、株式会社プルークスを共同創業、取締役に就任。大手、メガベンチャー企業を中心に多数のwebマーケティング・プロデュースを手がける。
2017 youtube ads leaderboard下期受賞経験を持つ他、2018年アドテック関西へスピーカー登壇。





