「採用動画制作」と検索すると、採用動画の制作におすすめの会社の一覧や料金表、相場比較の記事がいくつも出てきます。
それ自体参考になる情報だと思いますが、実際に企業向けの採用動画制作サービスを提供している私たちCINEMATO(シネマト)からすると、本当に重要な情報が抜け落ちていると感じる場面が多くあります。
それは「どんな動画を作るか」よりも前に、何を、誰に、どう伝えるべきかが整理されないまま、採用動画の制作が始められている点です。
CINEMATOが採用動画の相談を受ける中でも、
- 映像はきれいだが、応募につながらない
- 社内の評判が良いのに求職者の反応が薄い
- 動画を制作したが、活用方法が分からずYoutubeで公開しただけ
といったケースも少なくありません。
これは動画制作会社やサービスの問題というより、採用動画という施策が、少し誤解されたまま使われていることが原因です。
求職者が採用動画に求めるのは、洗練されたムービーや広告的な演出ではありません。本当に求職者が見たいのは、
- この会社は、どんな人が、どんな雰囲気で働いているのか
- 自分が入社したら、どんな日常が待っているのか
- 良い面だけでなく、正直に話してくれているか
といった企業の「内側の情報」です。
この記事では「採用動画制作」を検討中の企業担当者に向けて、採用動画の効果や2026年の最新動向、5つの鉄板パターン別の制作方法、制作後の動画活用方法など、採用動画の制作にまつわるポイントを、CINEMATOの動画制作事例や実績を交えながら解説します。
「かっこいい動画を作りたい」ではなく、「ちゃんと伝わる採用動画を制作したい」と考えている方に、役立つ記事になれば幸いです。
目次
なぜ今「採用動画」?数字で見る効果とメリット
ここ数年で、採用を取り巻く環境は大きく変わりました。
新卒・中途を問わず、求人を「じっくり読む前に、まず動画で雰囲気を知りたい」という求職者が増えています。
下記は、CINEMATOが就活生を対象に実施した採用動画の調査内容の一部です。
※23年卒の新社会人111名を対象としたアンケート調査(2023年7月)

調査結果によると、学生の約7割が就職活動中に採用動画を視聴したと回答しています。

また、採用動画視聴経験がある回答者の約8割は、採用動画は就活中の学生にとって質の高い情報や安心感が得られるコンテンツであるとも回答しています。
これは一時的なトレンドでなく、2026年も継続しており、後戻りしない変化と言えそうです。
CINEMATOが企業の採用支援で動画を制作していても、以前と比べて求職者の”情報の受け取り方”の変化を感じています。
文字情報の5,000倍~動画が持つ情報伝達力
よく「動画は文字の5,000倍の情報量がある」と言われます。
この数字に厳密な根拠があるかより、制作現場で実感するのは、理解されるスピードの違いです。
例えば、社内の雰囲気や上司と部下の距離感、オフィスの空気感働いている人の表情や話し方などは、どれだけ丁寧に文章で説明しても、読む側の想像力に委ねられます。
一方、映像や動画なら、一瞬の表情や何気ない会話の間、職場の音や空気まで伝えられます。採用動画が評価される理由は、情報量の多さより「誤解が生まれにくい」点にあります。
CINEMATOワンポイント解説:動画の価値を「時間」で換算する
「動画は見られるか不安」と感じられる企業様も多い一方、CINEMATOでは「動画は優秀な営業・採用担当者の分身である」という考え方で効果を試算します。
例えば、90秒の採用動画を制作した場合、以下のような時間の創出が見込めます。
- Webサイトや会社説明会での視聴回数:計7,000回以上
- 7,000回 × 1.5分 = 10,500分 ≒ 約175時間
- その他、スカウトメール添付や待機画面での再生を含めると、1本で年間約650時間分の説明時間を生み出す計算になります。(※当社提案資料より試算)
人事担当者が一人ひとりの求職者に650時間かけて説明することは不可能ですが、採用動画を制作すればそれが可能です。動画制作は「コンテンツ作り」と同時に、「説明コストの削減と、質の高い接触時間の創出」という事業課題の解決策なのです。
Z世代・デジタルネイティブ世代との相性
新卒採用を中心に、Z世代・デジタルネイティブ世代が採用の中心になりました。彼らの特徴は、
- 長文をじっくり読むより、全体像を素早く把握したい
- タイパ(タイムパフォーマンス)を重視する
- 広告的な言葉に敏感で、違和感を察知する
という点です。
これは決して「情報を軽視している」という意味ではなく、無駄な情報を避け、必要な情報を知りたいという傾向です。
採用動画は、まず全体像を短時間で理解でき、自分に合う会社かを早い段階で判断できるという点で、この世代との相性が良い手段と言えます。
採用動画の最大の効果~ミスマッチを防ぐ
採用動画の効果として「応募が増える」「歩留まりが改善する」などもありますが、制作現場で最も価値を感じるのはミスマッチの減少です。
CINEMATOの制作事例でも、応募数はそこまで増えていないが、「面接の質が明らかに変わった」「入社後のギャップが減った」という成功事例があります。採用動画の制作には 「合わない人が、最初から応募しなくなる」という効果も期待できるのです。
採用動画は、企業にとって都合の良い人だけを集めるものではありません。企業と求職者の双方にとって納得感のある選択をするための材料として、多くの企業で制作に取り組んでいます。
【2026年最新トレンド】AI活用と「体験型」動画の台頭
2026年最新の採用動画を語る上で避けて通れないのが、テクノロジーの進化、特に「生成AI」と「インタラクティブ性」です。
これらは単なるトレンドではなく、採用活動の実利的な課題解決ツールとして定着し始めています。
1. 「多言語対応」とAIによるローカライズ
労働人口の減少に伴い、外国人材の採用を強化する企業も増えています。
これまでは翻訳字幕をつけるのが限界でしたが、最新のAI技術により「本人の声質のまま、多言語で話させる(リップシンク)」といった採用動画の制作も現実的になってきました。
日本語で撮影した社長メッセージや社員インタビューを、英語・ベトナム語・中国語などに違和感なく変換して配信する。これは2026年以降の「グローバル採用動画」のスタンダードになるかもしれません。
2. インタラクティブ動画(触れる動画)での疑似体験
従来の動画は「再生して終わる」一方通行のものでした。しかし最近では、動画の中に選択肢を表示し、視聴者が選ぶルートによってストーリーが変わる「インタラクティブ動画」の導入も進んでいます。
- 営業職コース/技術職コースを選んで1日を体験する
- 先輩社員への質問を選択肢から選ぶ
これにより、求職者は採用動画を「見る」だけでなく、「仕事を疑似体験(シミュレーション)する」ことが可能になります。
結果として、採用動画の視聴完了率や理解度が大幅に改善する効果も期待できます。
【準備編】制作前に決めるべき3つのポイント(企画・構成)
効果的な採用動画を制作するには、撮影や編集の前段階が重要です。
カメラや動画のクオリティ以前に、そもそも「何を、何のために制作するのか」が曖昧なままだと、どれだけ良い素材を撮っても最終的には他社と似た採用動画になってしまいます。
CINEMATOが過去に相談を受けた「うまくいかなかった採用動画」では、共通して次の3つのポイントが整理されていませんでした。
1. ターゲット(ペルソナ)は?
「幅広い人に見てもらいたい」。採用動画の打ち合わせで、ご担当者からよく出てくる言葉です。気持ちは分かりますが、これをそのまま動画に落とすと、誰にも強く響かない採用動画になります。
動画制作の現場ではよく、新卒なのか中途なのか、即戦力採用なのかポテンシャル採用なのか、エンジニアなのか営業なのか、といった話をしますが、重要なのはもう一段深い部分です。
例えば、
- 不安が強い人なのか
- 自分で考えて動きたい人なのか
- 安定を求めているのか、成長を求めているのか
このあたりまでイメージできているかどうかで、インタビューの質問内容も、構成も、動画編集のトーンも変わります。
CINEMATOでは、「この採用動画は、誰の背中を押す動画なのか」を一文で言語化できるかを必ず確認します。
2. 採用課題に基づいた「動画の目的」は?
次にズレやすいのが、採用動画の目的が整理されていないケースです。
採用動画には、よくある目的があります。
- 認知を広げたい
- 会社理解を深めたい
- 志望度を上げ、歩留まりを改善したい
どれも間違いではありません。
ただ、全部を1本の動画でやろうとすると、例えば「認知用の採用動画なのに、情報を詰め込みすぎて離脱される」「志望度向上が目的なのに会社説明が長い」など、期待した効果が得られない場合もあります。
CINEMATOでは、「この動画を見終わったあと、視聴者にどんな行動を取ってほしいのか」を基準に、目的を一つに絞ることが多いです。
目的が決まると、
- 動画の長さ
- 構成の順番
- 使う言葉の粒度
などが自然と整理されます。
CINEMATOワンポイント解説:「動画制作会社」と「コンサルティング」の違い
多くの企業が採用動画の制作を依頼する際、「どんな映像にするか」から入りがちです。しかし、私たちCINEMATOは「コンサルティング×クリエイティブ」という立ち位置で、まず事業課題や採用課題の特定から入ります。
- 制作会社型: 「言われた通りの動画を制作」→納品がゴール
- コンサルティング型(CINEMATO): 「採用課題の解決のために最適な手段を提案」→事業成長がゴール
場合によっては、「今は動画を作るべきフェーズではない」「動画よりも採用サイトの改修が先決」と正直にお伝えすることもあります。動画はあくまで手段。目的を見失わないことが成功の鍵です。
3. 伝えるべき「自社の強み」は?
採用動画の制作で一番難しいのが、自社の強み(メッセージ)の言語化です。
よくある失敗は、
- 「風通しがいい」
- 「成長できる」
- 「アットホーム」
など、どの企業にも当てはまる言葉をそのまま動画にしてしまうことです。
もちろん、嘘ではありませんが、求職者から見ると他の会社との違いが分からない表現になってしまいます。
CINEMATOでは、
- なぜそう言えるのか
- それが日常のどんな場面に表れているのか
- 逆に、合わない人はどんな人か
まで掘り下げます。
この作業は、3C分析や採用の4Pといったフレームワークを参考にすることもありますが、最終的には具体的なエピソードを採用動画に落とし込みます。
強みは、作るものではなく、すでにあるものを見つけるものです。
CINEMATOワンポイント解説:「機能」ではなく「ベネフィット」を語る
採用動画の構成で、私たちが徹底しているノウハウの一つが「機能ではなく、利点(ベネフィット)を語る」ことです。
- × 機能中心:「研修制度が充実」「最新のPCを支給」
- ○ ベネフィット中心:「未経験でも1年で現場を任される人材になれます(そのために研修があります)」
求職者が知りたいのは制度そのものではなく、その制度によって、自分の未来がどう良くなるのかです。動画の構成では、まずこの「ベネフィット」を提示し、その裏付けとして「機能(制度)」を紹介する順番にするだけで、視聴者の納得感は劇的に高まります。
【種類編】目的に合わせて選ぶ!採用動画の鉄板パターン5選
一口に採用動画とは言え、実際の制作ではいくつかの“型”があります。また大切なのは、流行りに合わせて制作するのではなく、目的に合った“型”を選ぶことです。
CINEMATOが相談を受ける企業様の中にも、「とりあえず一番よさそうなものを」という理由で型を選び、過去に制作した動画で効果が出なかったという企業様もいます。
以下、2026年現在も実際に成果が出やすく、CINEMATOが採用動画の制作で提案することの多い代表的なパターンを紹介します。
1. インタビュー動画(社員のやりがい・リアルな声)
最も王道の採用動画が社員インタビュー動画です。理由はシンプルで、求職者が一番知りたいのは「人」だからです。
ただし、失敗しやすいのもこのタイプです。
よくあるNGは、
- 社員が用意されたコメントを読んでいるだけ
- どの会社でも聞くような内容
- ポジティブな話だけ
これでは採用動画を制作しても、求職者からの共感は生まれません。
採用目的の社員インタビュー動画では、入社前に不安だったことや入社後にギャップを感じた瞬間など、今だから言える正直な話をどこまで引き出せるかがポイントになります。
インタビュー動画のクオリティは、編集よりも聞き方で決まると言っても過言ではありません。
社員インタビュー動画の事例【CINEMATO制作実績】
こちらはCINEMATOが制作したゲーム関連のメディア事業を行う企業様の採用動画の事例です。会社としてのミッションやビジョンをインタビュー動画を通して社員に語ってもらうことで、リアル感を出しながら会社の魅力を引き出すことに注力しています。実際の制作ではインタビューの中にインサートカットを挿入し、話している内容を具体化的にイメージしやすくなるように工夫しました。
2. オフィス・仕事紹介動画(働く環境の可視化)
次に多いのが、オフィスや仕事の様子を見せるタイプの採用動画です。この形式が向いているのは、中小企業やベンチャー企業、社風や雰囲気を強みとしたい企業です。
文章で「雰囲気がいい」と書くより、動画で見せた方が理解してもらえる。
これは多くの企業が実感しているところだと思います。
一方、きれいな部分だけを切り取りすぎる、実際の仕事シーンが分からないなどがあると、逆に不信感につながる場合に注意が必要。
オフィス紹介動画や仕事紹介動画は、“生活感”をどこまで残すかが制作のポイントになります。
3. コンセプトムービー(企業の想い・ブランディング)
企業のビジョンや想いを伝えるコンセプトムービーも、一定の需要があります。特に「採用ブランディングを強化したい」「企業イメージを刷新したい」企業では、採用動画としてコンセプトムービーの制作も効果的でおすすめです。
ただし、作り方を間違えると“自己満足動画”になりやすいのも事実です。
私たちCINEMATOがコンセプトムービーを制作する際は、抽象的な言葉が多すぎないか、実際の人や仕事と結びついているかを意識します。
コンセプトムービーは単体で完結させるより、インタビュー動画や仕事紹介動画と組み合わせでの活用がおすすめです。
コンセプトムービーの事例【CINEMATO制作実績】
新卒学生を対象とした母集団形成を目的に、事業のコンセプトや意義を分かりやすく伝えるために制作された採用動画の事例です。CINEMATOが構成・シナリオの提案から素材の選定まで担当しました。
4. 座談会・クロストーク動画(社風・関係性)
複数の社員が登場する座談会・クロストーク形式の採用動画も人気があります。
この形式の強みは、
- 上下関係や距離感が見える
- 社内の空気感が伝わりやすい
- 作り込まれすぎない印象になる
点です。
一方で、話が散らかりやすい、編集が大変、見どころが分かりにくいなどのデメリットもあります。
座談会形式で採用動画を制作するなら、テーマを1つに絞る、事前に話す方向性だけ決める
ことで、自然さと分かりやすさのバランスを取るのがポイントです。
5. 縦型ショート動画(SNS・検索の入口)
2026年に制作ニーズが増えているのが採用向けの縦型ショート動画です。
- TikTok
- Instagramリール
- YouTubeショート
これらは採用動画の「入口」としてだけでなく、「検索手段」としても定着しています。
Google検索よりも先にSNSで社名を検索する層に対し、ショート動画がないと「会社が存在しない」ことになりかねません。
また重要なのは、1本のショート動画で完結させないことです。
- 日常のワンシーン
- 社員の一言
- 仕事の裏側
といった小さな素材を積み重ね、興味を持った人を採用サイトや長尺動画へ誘導します。
※採用動画の制作事例やCINEMATOの制作実績については、関連記事「採用動画の事例まとめ|魅力的でかっこいい映像制作のポイントも5つ紹介」もご確認ください。
【実践編】採用動画制作の作り方と具体的な流れ
採用動画の作り方や制作の流れは、どの制作会社やサービスでも大きくは変わりません。
- 企画
- 撮影
- 編集
以下、CINEMATOが実際に採用動画を制作する際の流れをベースに、どこで失敗しやすいかも含めて具体的な採用動画の作り方を解説します。
STEP1:構成案・絵コンテの作成
採用動画の制作で最初に行うのが、動画全体の構成案(ラフ)を作る工程。
この段階でよくある勘違いが、「撮りながら考えましょう」という進め方です。もちろんドキュメンタリー的な撮影方法もありますが、採用動画では最低限の設計がないと編集の負荷が上がります。
CINEMATOの採用動画の制作では、
- 冒頭3秒で何を見せるか
- 誰の、どの言葉から始めるか
- 視聴後に何を感じてほしいか
の3点を必ず決めます。きれいな起承転結より、「離脱されない流れ」を考えるのがポイントです。
STEP2:撮影準備(キャスティング・ロケ・日程調整)
次に行うのが撮影準備です。
この工程で重要なのは「誰に出てもらうか」ですが、よくある失敗は、一番話がうまい人を選ぶ・役職が高い人だけが出るようなパターンです。
それが悪いわけではありませんが、採用動画では、求職者と目線が近い人の方が、結果的に響くことが多いです。
また、出演社員への依頼時に、台本をガチガチに渡したり、「うまく話してください」と丸投げすることも、インタビューがうまくいかない原因になります。
CINEMATOが制作する採用動画では、「話すテーマだけ共有し、言い回しは本人に任せるようにします。
STEP3:撮影本番(自然な表情を引き出す)
採用動画の撮影当日、一番大切なのは空気づくりです。
カメラや動画機材よりも先に、「ここは安心して話していい場所だ」と出演者に感じてもらう必要があります。
インタビューでは、
- 質問を詰め込みすぎない
- 間を怖がらない
- 言い直しを前提にする
ことで、少しずつ自然な表情が出てきます。
制作技術的な話をすると、
- 音声だけは妥協しない
- 明るさは盛りすぎない
この2点を守るだけでも、編集時のクオリティは大きく変わります。
STEP4:編集・テロップ入れ
動画編集の工程では、「分かりやすくしたい」という気持ちから、情報を足しすぎてしまうことがあります。
- テロップが多すぎる
- 効果音が多い
- カットが細かすぎる
これらは、一見するとかっこいい演出に見えますが、採用動画では逆効果になることもあります。
スマホ視聴を前提に、
- テロップの文字は大きく
- 色は抑えめ
- テンポは早すぎない
というバランスを意識するのがおすすめです。
編集のゴールは、「すごい動画を制作すること」ではなく、「ちゃんと伝わる映像に整えること」です。
自社で内製か、制作会社に依頼・外注か?
採用動画制作を検討する際、「自社で内製と制作会社に依頼して外注のどちらがいいか?」で迷われる企業様もいますが、この質問に一言で答えられるケースはあまり多くはありません。
CINEMATOが関わってきた企業様を見ても、良い採用動画を制作している会社ほど、どちらか1つに決めていないことが多そうです。
自社制作(内製)のメリット・デメリットと向いている企業
| 採用動画を自社制作(内製)するメリット | 採用動画を自社制作(内製)するデメリット |
|---|---|
|
|
特に、
- 中小企業
- 社内に動画編集経験者がいる
- SNS用の縦型ショート動画を量産したい
といった企業様では、自社で採用動画をうまく制作される場合もあります。
一方、内製で失敗するケースの多くは、「人」ではなく「時間」と「判断基準」が足りなくなることです。
制作会社(外注)のメリット・デメリットと向いている企業
| 採用動画を制作会社に外注するメリット | 採用動画を制作会社に外注するデメリット |
|---|---|
|
|
特に、
- 採用サイトのメイン動画
- 企業ブランディングを兼ねたムービー
- 初めて採用動画を制作する場合
は、制作会社に外注する方が結果的に満足されるケースが多いと感じます。
一方で、制作会社選びを間違えると、きれいだが、採用活動で効果を感じられない映像になることもあります。
CINEMATOがおすすめする「自社制作と外注の使い分け」
CINEMATOがよく提案するのは、内製と外注のハイブリッド型です。
例えば、
- 採用の軸になる1本 → 制作会社(外注)
- SNS用ショート動画 → 自社制作(内製)
- 社員インタビューの追加分 → 内製 or 部分外注
とすれば、費用を安く抑えながら、クオリティも担保でき、社内に運用ノウハウも残りやすくなります。
「どちらが正解か」ではなく、「自社にとって無理がないか」で判断することが、採用動画の制作で失敗しにくい考え方です。
CINEMATOワンポイント解説:「既存修正」と「新規制作」の判断基準
多くの企業が「内製か外注か」で迷いますが、私たちは以下の基準での判断をおすすめしています。
- 既存動画の修正:すでに素材があり、ターゲットやコンセプトが大きく変わらない場合。「情報更新」がメインなら、内製や制作会社の低コストプランで十分な場合が多いです。
- 新規の動画制作:ターゲットを刷新したい、新しい採用コンセプトを打ち出したい場合。この場合は、プロの制作会社(コンサルティング)を入れる価値が高まります。
「なんとなくリニューアルしたい」ではなく、「変えるのは情報か、それとも企業の印象か」。この問いが、最適な制作手段を選ぶヒントになります。
参考)制作会社に依頼する場合の採用動画の費用の相場
採用動画制作の相場は、50万円から300万円あたりが目安ですが、動画の種類や尺、演出方法、撮影の条件などによって変動します。また採用動画をアニメーションで制作するか、実写で制作するかで、費用の内訳も大きく変わります。以下、参考までに制作会社に依頼する場合の採用動画の費用の考え方を紹介します。
採用動画をアニメーションで制作する場合の費用の目安
アニメーション動画では、映像素材を撮影しない代わりに、イラスト作成費用(購入費用)が必要で、採用動画全体にかかる費用を左右する項目です。
| 企画構成費用 | 5万円〜 |
|---|---|
| プロデューサー費用(プロジェクト全体の統括) | 10万円~ |
| ディレクター費用(演出・現場指揮) | 10万円~ |
| イラスト作成費用 | 5万円~50万円 |
| オフライン編集 | 10万円~150万円 |
| オンライン編集 | 5万円~150万円 |
| ナレーション費用 | 5万円~ |
| BGM、SE | 5万円~15万円 |
採用動画を実写で制作する場合の費用の目安
アニメーション動画と比較して、実写動画では映像の撮影費用(スタッフの人件費や、機材レンタル、交通費など)が必要で、撮影期間などで費用が前後します。
| 企画構成費用 | 5万円~ |
|---|---|
| プロデューサー費用(プロジェクト全体の統括) | 10万円~ |
| ディレクター費用(演出・現場指揮) | 10万円~ |
| 撮影費用(撮影日数やキャスト有無などによって変動) | 10万円~300万円 |
| オフライン編集 | 10万円~150万円 |
| オンライン編集 | 5万円~150万円 |
| ナレーション費用 | 5万円~ |
| BGM | 5万円~15万円 |
失敗したくない!採用動画制作のコツや注意点
採用動画は、うまくいけば企業の魅力を強く伝えてくれる一方で、一度トラブルが起きると、長く尾を引くコンテンツでもあります。実際にCINEMATOが相談を受ける中でも、
- 採用動画の公開後に問題が発覚した
- 社内からクレームが出て採用動画の公開を停止した
- 採用動画は完成したが、結局使えなくなった
といったケースもあります。
ここでは、採用動画制作で失敗しないためのコツや注意点を整理します。
【法律・権利】著作権・肖像権・BGM利用の落とし穴
採用動画で多いトラブルの1つが、著作権・肖像権まわり。特に注意が必要なのは、
- 無料のBGM・映像素材
- フリー素材サイトの利用規約
- 社員以外の人物が映り込んでいるケース
「無料」「商用利用OK」と書いてあっても、
- 広告利用は不可
- クレジット表記が必須
- 利用期間に制限がある
などの条件がある場合もあります。
また、退職した社員が映っている採用動画の扱いも要注意です。
撮影当時は問題なくても、公開範囲や利用目的が変わると、再確認が必要になるケースもあります。
採用動画制作では、「あとから確認する」ではなく、最初にルールを整理しておくことが重要です。
【AIリスク】生成AIによる素材の権利と倫理
2026年現在、制作現場で新たな課題となっているのがAI生成物の扱いです。
画像生成AIや音声合成AIを使って素材を作るケースが増えていますが、ここにもリスクがあります。
- 意図せず他者の著作権を侵害していないか
- 実在しない社員の顔(AIアバター)を使って、誤解を与えないか
特に採用動画の制作において、「リアルさ」は信頼の根幹です。
効率化のためにAIを使うのは良いですが、オフィスの背景や社員の表情を過度にAIで加工・生成することは、「嘘をついている」と捉えられ、炎上の火種になる可能性もあります。
【炎上リスク】ジェンダー・ハラスメント表現への配慮
近年、特に慎重になるべきなのが表現による炎上リスクです。
制作中には問題なく見えても、
- 性別役割を固定する表現
- 年齢や属性を限定する言い回し
- 「昭和的」と受け取られるノリ
が、公開後に指摘されるケースがあります。
この場合、「社内では普通」「悪気はなかった」という理由は、残念ながら通用しません。
CINEMATOでは、採用動画の構成段階や編集段階で、
- 第三者目線で違和感がないか
- 求職者側からどう見えるか
を必ず確認します。
過度な演出も、逆に不信感を招くことがあるため注意が必要です。
【社内調整】「やらされ感」を出さないための社員巻き込み術
もう一つ、意外と多いのが社内調整で止まってしまうケースです。
- 出演社員が嫌々出ている
- 上司のチェックが多すぎて進まない
- 誰が最終決定者なのか分からない
こうした状態で作られた採用動画は、映像にも「やらされ感」がにじみ出ます。
私たちCINEMATOが制作現場で意識しているのは、
- 出演者に「なぜ撮るのか」を共有する
- 完璧を求めすぎない
- 最終判断者を最初に決めておく
という、ごく基本的なことです。
採用動画は、社員を“使う”コンテンツではなく、社員と一緒に“制作する”コンテンツです。
この意識があるかで、仕上がりは大きく変わります。
効果を最大化する制作・公開後の活用・配信方法
採用動画制作で、もう一つよくある失敗があります。それは、動画制作の完了と同時にプロジェクトが終わってしまうことです。
現場では、
- 採用サイトで公開して終わり
- YouTubeで公開したが、更新が止まっている
- 求人メディアやスカウトでは使われていない
という状態を、何度も見てきました。採用動画は、制作・公開後の活用方法まで含めて設計しないと、コストに見合った効果は出ません。
採用サイト・コーポレートサイトでの活用
まず最優先で考えるべきなのが、自社の採用サイトやコーポレートサイトです。
特に効果が出やすいのは、
- 採用トップページのファーストビュー
- 職種別ページの冒頭
- 社員紹介ページの補足コンテンツ
テキストだけで構成された求人ページに比べ、動画があるだけで、滞在時間と理解度が明らかに変わります。
CINEMATOのお客様でも、「動画設置後に直帰率が下がった」「面接時の前提理解が揃った」などの効果を実感いただけることがあります。
採用動画は「説明の補足資料」ではなく、最初に空気感を伝える入口として使うのが効果的です。
求人メディア・スカウトメールでの活用
次に重要なのが、求人メディアやスカウトメールでの採用動画の活用です。
文章だけの求人情報やスカウトメールでは、どうしても他社と似た内容になりがちです。
そこに、採用動画のURLを添え、「まずは1分だけ見てください」と一言添えるだけで、反応率が変わる場合もあります。
特に中途採用では「条件だけでは判断しづらい」「会社の雰囲気が見えない」などの不安を、採用動画が埋めてくれる場合もあります。
YouTube・SNS・動画プラットフォームの活用
2026年現在は、動画プラットフォームやSNSとの連動も欠かせません。
- YouTube:長尺・インタビュー向き
- Instagram/TikTok:縦型・ショート向き
- X:動画+言葉で共感づくり
ここでよくある失敗は、完成した動画をそのまま配信するだけという使い方です。
CINEMATOでは、「長尺動画を分解→印象的な一言を切り抜き→ショート動画として再編集」し、1本の採用ムービーを何度も使い回すことも提案します。
採用動画は、広告やSNSと組み合わせて初めて効果が出る施策です。
会社説明会・選考プロセスでの活用(歩留まりの改善)
もう一つ、見落とされがちですが効果が高いのが、会社説明会や選考プロセスでの採用動画の活用です。
- 説明会の冒頭
- 面接時の待ち時間
- 内定者フォローのタイミング
で制作した採用動画を流すことで、
- 説明のばらつきが減る
- 担当者の負担が軽くなる
- 応募者の理解度がそろう
- 歩留まりが改善する
というメリットがあります。
採用動画は、「何度も同じ説明をしなくて済む」ツールでもあります。
成功事例から学ぶ!ターゲットに刺さる採用動画
採用動画制作について情報収集をしていると、「成功事例」という言葉を目にすると思います。
ただ、成功事例は真似するものではなく、“分解して考えるもの”と私たちCINEMATOは考えます。企業規模や業界、求人内容が違えば、同じ動画にしても同じ効果は得られないからです。
ここでは、CINEMATOの採用動画の制作事例や実績から、再現性のあるポイントだけを整理します。
事例1:【新卒採用】「成長」を言葉で語らなかった密着型動画
新卒向けの採用動画で成果が出た事例の多くは、「成長できます」という言葉をほとんど使っていません。
ある企業では、
- 入社1〜2年目の社員に密着
- 仕事の一日をそのまま追う
- うまくいかなかった場面もカットしない
という構成でドキュメンタリー風の動画を制作しました。
ポイントは、
- 教育制度の説明を最小限にしたこと
- 代わりに「今できること/できなかったこと」を語ってもらったこと
です。
結果として、
- 「自分が入社した後の姿が想像できた」
- 「背伸びしすぎていない感じがよかった」
という声が集まりました。
成長を“説明”するより、成長の途中を“見せる”方が、ずっと響くという採用動画の好事例です。
事例2:【中途採用】「向いていない人」をあえて語ったインタビュー
中途採用で印象的だったのは、あえてネガティブな話を入れたインタビュー動画です。
この企業では、
- 仕事の大変な点
- 合わないと感じる人の特徴
- 向いていない人の考え方
を、現場社員の言葉で語ってもらいました。
結果として、
- 応募数は大きく増えなかった
- しかし、書類通過率・面接通過率が改善した
という変化が起きました。
これは失敗ではありません。
採用動画の役割は、「誰でも集めること」ではなく、「自社に合う求職者と出会うこと」だからです。
成功事例に共通する3つのポイント
採用動画の成功事例を確認すると共通するポイントがあります。
1. 企業目線より、求職者目線を優先
会社が言いたいことより、「求職者が不安に思うこと」から構成されている動画は、最後まで見られやすい傾向があります。
2. 良い面と同時に「現実」も伝える
大変さや迷いを隠さない動画ほど、結果的に信頼されます。
正直さは、採用ブランディングの一部です。
3. 1本ですべてを完結させようとしない
認知、理解促進、志望度向上など役割ごとに採用動画を設計されているケースが多いです。
まとめ:採用動画は「企業のありのまま」を伝える最強のツール
ここまで、採用動画制作について、考え方・作り方、種類、流れ、注意点、活用方法・成功事例までを紹介しました。
最後に、CINEMATOが採用動画の制作で大切にしていることをまとめます。
採用動画の価値は「応募を増やすこと」だけではない
採用動画の効果として、「応募数が増える」「認知が広がる」といった話はよく聞きます。
もちろん、それも一つの成果です。
ただ、実際に企業の中で評価されるのは、その後のプロセスが楽になったかという点もあります。
- 面接での前提理解がそろう
- 入社後のギャップが減る
- 「思っていたのと違う」が起きにくくなる
採用動画には、採用活動のための“広告”というより、判断材料を共有するための“資料”の役割もあります。
失敗する採用動画の共通点
これまで多くの採用動画を見てきて、うまくいかなかったケースにも共通点があります。
- 何を目的に制作しているのかが曖昧
- 誰に向けた動画なのかが不明確
- きれいに作ることがゴールになっている
こうした動画は、完成直後はそれなりに満足感があるものの、数ヶ月後に「結局、あまり使っていない」状態になりがちです。
成果が出る採用動画は「正直」である
一方、成果が出ている採用動画は、派手な演出や流行の表現よりも、
- 人の言葉が自然で
- 現場の雰囲気がそのまま出ていて
- 良い面も、大変な面も隠していない
という共通点があります。
採用動画は、企業をよく見せるためのものではなく、これから一緒に働くかもしれない人に、正直に自己紹介するためのものと考えています。
採用動画の制作についてのご相談はぜひCINEMATOへ
CINEMATOでは、採用動画を「映像作品」としてではなく、採用活動の一部として設計することを大切にしています。
- なぜ今、動画が必要なのか
- どこで、どう使われるのか
- 制作したあと、どう運用されるのか
ここまで含めて考えないと、採用動画は本来の力を発揮しません。
もし、
- 採用動画制作をするべきか迷っている
- 以前制作した動画が、うまく活用できていない
- 内製と外注、どちらが良いか判断できない
そんな状態であれば、いきなり作り始める必要はありません。
まずは、「自社は、何を伝えるべきなのか」「どんな人に来てほしいのか」を整理することが重要です。
CINEMATOでは採用動画の制作についての相談を無料で承っています。貴社の採用課題や動画に期待する効果などを伺った上で、採用動画の企画・提案も致しますので、お気軽にお問い合わせください!
採用動画制作
CINEMATOが貴社の採用課題を
動画で解決します
採用動画にかかる費用や制作の流れについて、お気軽にご相談ください。
制作実績累計2,000本以上のCINEMATOが無料でご提案します。
採用動画制作についてよくある質問【2026年】
最後にこの記事のまとめとして、私たちCINEMATOが採用動画の制作について企業様からよくいただく質問を紹介します。
採用動画はスマホで撮影しても大丈夫ですか?
結論から言うと、ケースバイケースです。最近は、社内の雰囲気の紹介やSNS用の縦型ショート動画、日常のワンシーンを切り取る用途などで、スマホのカメラで撮影した映像を活用する企業様も増えています。
ただし、採用サイトのメイン動画や、数年使い続けることを前提とした採用動画については、音声や光、構図などのクオリティの差が後から気になる場合も多いです。このため、軽い動画コンテンツは内製・スマホでOK、軸になる採用動画はプロに任せるという切り分けが、おすすめです。
採用動画制作の費用・料金相場はどれくらいですか?
2026年現在の採用動画制作の費用や相場の目安は以下の通りです。
- 内製(簡易):0〜数万円(人件費は別)
- 外注(インタビュー1本):20〜50万円
- 構成・撮影・編集込み:50〜150万円
- ブランディング寄りのムービー:150万円〜
ただし、安く制作できたが結局使われなかった、高い料金で制作したものの目的とズレていたなどの失敗談もあり、金額よりも「どこで・何のために使うか」を考え、適正な費用で制作するのがおすすめです。
生成AIツールを制作に使ってもいいですか?
はい、活用をおすすめしますが、注意点もあります。テロップ作成、ノイズ除去、翻訳、構成案の壁打ちなどにAIを使うことで、制作コストを下げることができます。
一方で、実在しない社員やオフィスの画像を生成して使うことは推奨しません。採用動画の信頼性を損なう可能性もあり、あくまで「補助ツール」としてAIを使うのが2026年現在のおすすめです。
採用動画の適切な長さ(尺)は?
採用動画の長さ(尺)の目安としては、
- 認知目的(SNS・広告)の場合:15秒〜1分
- 会社理解・仕事紹介の場合:2〜5分
- 志望度向上(社員インタビューなど)の場合:3〜8分
ただ、実際には「長いか短いか」より「目的に合っているか」が重要です。
実際の採用動画の制作では、動画の視聴完了率や視聴後の行動などを確認し、必要に応じて動画の再編集や分割を行う場合もあります。
無料のBGMや映像素材を使っても問題ない?
問題ない場合もありますが、慎重な確認が必要です。特に採用動画は、自社のWEBサイトや求人メディア、SNS、広告など利用範囲が広く、無料のBGMや映像素材を利用する場合は商用利用可否やクレジット表記の条件、二次利用・広告利用の制限などの確認が大切です。
「無料だから安心」ではなく、「使い続けても問題がないか」という視点での判断がおすすめです。
採用動画は内製と外注、どちらを選ぶべき?
内製、制作会社への外注、それぞれにメリット・デメリットがあり、例えば「メインの採用動画は外注」「日常的な発信は内製」などの使い分けも可能です。
内省する場合に大切なのは、社内で運用できるか、担当者に負荷がかかりすぎないかなどの視点で、十分なリソースがない場合は制作会社への依頼がおすすめです。
採用動画制作を依頼する会社はどう選べば良い?
動画制作会社選びでは映像のクオリティや料金表も大切ですが、それだけで判断すると失敗する場合もあります。採用動画の作成を制作会社に依頼する場合は、1. 採用動画制作の実績があるか、2. 構成やメッセージまで一緒に考えてくれるか、3. 採用課題を理解しようとしてくれるかで会社を比較するのがおすすめです。
よくある質問のまとめ
採用動画制作について迷ったときは、
- 何のために制作するのか
- 誰に届けたいのか
- 作ったあと、どう使うのか
この3点に立ち返ることが、一番の失敗回避策になります。
新卒でデロイト・トーマツグループに入社。その後、株式会社プルークスを共同創業、取締役に就任。大手、メガベンチャー企業を中心に多数のwebマーケティング・プロデュースを手がける。
2017 youtube ads leaderboard下期受賞経験を持つ他、2018年アドテック関西へスピーカー登壇。
