近年、ブランディング動画(ムービー)を制作されるクライアント様が増えてきています。
その背景には、商品の機能や価格での差別化が難しくなってきたという事情があります。そこでブランドによる差別化が、今まで以上に重要な要素となったのです。
そこで活躍するのがブランディング動画です。
ブランディング動画を活用することによって、ブランド戦略をより効率化することができます。
一方で、ブランディングという言葉をあいまいにしたまま、動画制作をして失敗したという話も業界ではよく聞きます。
そこで、この記事ではブランディングとは何か、ブランディング動画の効果や、成功事例、さらには制作のコツまでご紹介いたします。
ブランディング動画の制作をご検討中であれば、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
それでは、ブランディング動画とは何かから確認していきましょう。



新卒でデロイト・トーマツグループに入社。その後、株式会社プルークスを共同創業、取締役に就任。大手、メガベンチャー企業を中心に多数のwebマーケティング・プロデュースを手がける。
2017 youtube ads leaderboard下期受賞経験を持つ他、2018年アドテック関西へスピーカー登壇。
コンテンツ
ブランドイメージを向上させる、ブランディング動画(ムービー)とは?
ブランディング動画がどのようなものなのかを説明する前に、そもそもブランディングとは何か?についてご説明いたします。
一般財団法人ブランドマネージャー認定協会によると、ブランディングとは、
ブランド・アイデンティティとブランド・イメージを一致させる活動のこと。
引用:https://www.brand-mgr.org/knowledge/word/
言い換えると、ブランドに対して意味付けをするということです。
つまりブランドアイデンティティ=「なぜ我々が存在しているのか?」をユーザーに届けることを目的としています。
ちなみに世界で最もブランディングが成功しているP&GのCMOジムステンゲルは、このブランドアイデンティティの言語化と意味付けが重要だと言っています。
したがってブランディング動画とは、言葉の通りブランディング活動を動画化したものです。
つまりブランドがなぜ存在するかを言語化し、それを動画によって可視化することを指します。
では、ブランディング動画はどんな効果があるのか確認していきましょう。
ブランドムービー導入で期待できる効果
なぜブランディング動画が人気を集めているのか?その効果を確認していきましょう。
短時間で多くの情報を届けられる(伝わりやすい)
ブランディングを動画で行うことのメリットは、短時間でも多くの情報が伝わりやすいこと。
いくらブランディングが重要だからといっても、本来望んでいない情報を長時間かけて見てもらえることはまれです。
短い時間でいかにユーザーの心を動かすのか。これが動画を使うことの大きなメリットです。
参考までにどれくらい情報量が多いのかと言いますと、1分間のブランディング動画でWEBサイト3,600ページ分もの情報量を持つと言われています。
テキストや画像だけのサイトや広告と比較して、どれほどのユーザーに情報を届けられるのかおわかりいただけたのではないでしょうか。
他社との区別ができる。
近年では、商材のコモディティ化が進み、機能や価格で差別化できなくなってきました。
そこで別の方法で他社との違いを作りユーザーに選んでもらうことが重要になってきます。そこで活躍するのが、ブランディング動画です。
単純に、同じ機能、価格であれば、特別にその商材を選ばなければならない理由がありません。
ブランドの価値観や考え、イメージが他社との差別化になるのです。
ユーザーが購入する理由をつくることができる。
例えば、御社が「環境に優しい取り組みをしている企業」というブランディングをしたとします。
この場合、商品そのものの差別化にはなっていないのですが、「この企業から商品を買えば、少しでも環境に対して役に立てる。」という購買理由を作ることが可能です。
このように、ブランディング動画を利用することは、単純にブランドの力を上げるという用途だけでなく、ある意味プロモーションにもつながっているのです。
ではブランディング動画はどのような場面で使われているのか、活用シーンをいくつかご紹介いたします。
webcmから採用まで、ブランディング動画の活用シーン
近年、ブランディング動画を活用する機会がますます増えてきています。
ここでは、具体的にどのような場面で利用されるのか、活用シーンをご紹介いたします。
広告(TVCMやWEBCMなど)
近年では、商材の機能や値段がコモディティ化し、強豪との差別化がしにくくなりました。
こんな時代だからこそ、ブランドによる差別化が重要です。
機能や値段が変わらないなら、同じ価値観を持つブランドを応援したくなるというのは必然になるのではないでしょうか。
単純なブランディングから、商品プロモーションまでブランディング動画が活用できます。
採用シーン
応募者数を増やしたいなどの目的があれば、採用シーンでブランディング動画を導入するのもおすすめです。
応募者が求めているのは、事業内容や待遇だけでなく、企業が持つイメージにも左右されます。
あんな取り組みをしている企業の元で働きたい。そのブランドで働いているというだけで、自慢できる。
ブランディングに成功すれば、おのずとユーザーからの応募が増えることでしょう。
このように、企業ブランディングは、採用を有利に働かせる効果もあるのです。
自社サイトやSNS
自社をブランディングする際は、サイトへの掲載が効果的です。あるブランドが気になったら、企業サイトやSNSを見るのではないでしょうか。
そのサイトのファーストビューにブランディング動画を掲載すれば、無料かつ多くの人へブランドをPRすることができます。
イベント
IR活動やセミナーでもブランディング動画を活用できます。ブランディング動画を活用すれば、短い時間でも企業が持つ価値観や考えを伝えることができます。
共感してもらえることができれば、投資判断や案件を任せてもらえる可能性が高くなります。
以上、ブランディング動画が活用されるシーンは参考になったでしょうか。
続いては、実際にどのようなブランディング動画が制作されているのか事例を見ていきましょう。
【動画制作事例】ブランド戦略がうまい会社3選。
ブランディングがうまい企業が制作した、動画を3つご紹介いたします。
動画制作の参考になれば幸いです。
P&G 「Best Job(母の愛)」
こちらはP&Gが制作した、ママの支えと子供の成長を描いたブランディング動画です。子供の活躍を裏で支えているのは、母の愛情であり、それがもっとも幸せな仕事であるということを表現しています。
同時に普段ママが支えてくれていることにフォーカスがあたることは多くはありませんが、P&Gはそんなママの仕事を応援しています。というブランディングをしています。
このようなブランディングによって、P&Gは世界中のママからの支持を得て業績を伸ばしています。
NIKE 「You Can’t Stop Us」
「私たちがひとつになれば、誰も止めることはできない。」コロナや世界情勢の影響から、スタジアムが閉鎖されても、どんな状況だろうとスポーツは止められない。
ナイキもアスリートもそんな状況をひっくり返すというメッセージが込められたブランディング動画です。
アスリートとともに変革を起こしていくというメッセージに、多くのアスリートから多くの支持を得ました。
apple「think different」
アップルコンピュータが1997年に公開したCM「Think Different.」です。
世界を変えてきた人は変人と呼ばれたが、世界を本気で変えたいと思って、本当に変化をもたらした人たち。そんな偉人たちのための道具を作る、というブランディングをしています。
CMにも関わらず、商品の説明も価格も記載しない。当時の常識からは考えられないCMでした。
しかし、アップルという企業のブランディングに成功し、結果的にアップルが時価総額世界一の企業にまでなったのは言うまでもありません。
以上、ブランディングに成功した企業3選でした。いかがでしょうか、参考になったでしょうか。
続いては、このようなブランディング動画を制作するコツをご紹介いたします。
成果を出すブランディング動画を制作するコツ
ここでは、効果的なブランディング動画を制作するためのコツをご紹介します。
①why(存在目的)を徹底的に深ぼる
ブランディング動画の制作に入る前に、コンセプトつまり「そのブランドは何のために存在しているのか?」を深堀りしましょう。
そのブランドが、何のために存在し、何をするためのブランドなのか。将来こうなりたいではなく、今大切にしている価値観や考えを言語化しましょう。
ここを徹底的に深堀り、言語化することがブランディングにおいてもっとも大切です。
この存在目的そのものが、ユーザーが共感するためのブランディング動画を成否を決めると言っても過言ではありません。
②ブランドコンセプトと全てのクリエイティブ(作品)内容を一貫させる
①で言語化したコンセプトとクリエイティブで表現している内容は、必ず一致させる必要があります。
ブランディング動画で最も伝えたいのは、①で深堀りしたコンセプトです。その動画とコンセプト内容が一致していなければ、効果は発揮できません。
動画をシリーズ化したとしても、必ずすべてのコンセプトは一貫したものにしましょう。
③共感性が重要
ブランディング動画では、必ずユーザーが共感できる内容に仕上げることが重要です。
ブランドが伝えたいコンセプトをただ押し付けるような内容は、できる限り避けましょう。
クリエイティブの中で共感する要素がなければ、そのブランドに好意的な感情は生まれません。
そのため、ブランドが伝えたいコンセプトとユーザーが共感しやすい内容を結びつけるような映像表現にすることが重要です。
以上、ブランディング動画の制作のコツをご紹介いたしました。
まとめ
最近では、ブランドは他社との差別化を図るのに重要な経営資源の1つとなりました。
そんな企業ブランディングにおいては、その世界感をより伝えやすいブランディング動画が最適です。
しかし、この動画がブランディングを大きく左右する重要な施策です。必ず信頼のできる制作会社に依頼しましょう。
もしブランディング動画制作の依頼をご検討中なら、CINEMATOまでご相談ください。
企業ブランディングでは、ブランド戦略作成と映像制作はどちらも欠かせない重要な要素です。
CINEMATOでは、コンサルティング会社出身のプロデューサーがブランディング戦略を練り、魅力的な映像表現が可能なクリエイターが映像を作成します。
相談や見積もりは無料で行っております。まずは気軽にご相談ください。お問い合わせは、下記のボタンより承っております。
ここまでお読みいただきありがとうございました。