「動画制作会社が多くて選び方がわからない」
「動画制作会社の選び方の基準は?」
料金や納期といった、わかりやすい要素をはじめ、動画のクオリティや企画力など選ぶ基準は様々です。
動画制作はそれなりのコストもかかるため、慎重に動画制作会社を選びたいところ。
本記事では、業界歴9年以上で、BtoB・Saas企業を中心に通算700本以上行ってきたCINEMATO責任者が、動画制作会社の選び方や制作会社への依頼前にやっておくべき事前準備を解説いたします。
新卒でデロイト・トーマツグループに入社。その後、株式会社プルークスを共同創業、取締役に就任。大手、メガベンチャー企業を中心に多数のwebマーケティング・プロデュースを手がける。
2017 youtube ads leaderboard下期受賞経験を持つ他、2018年アドテック関西へスピーカー登壇。
目次
動画制作会社・映像制作会社選びで失敗しないための”依頼前の事前準備”を解説
動画制作会社・映像制作会社の選び方を説明する前に、事前準備から解説します。
選び方を知ることも大切ですが、動画制作の成果・クオリティは事前にどれだけ準備ができるかも非常に重要です。難しいことではないので、下記3点を社内で決めた上で動画制作会社・映像制作会社を検討しましょう。
- 目的を明確にする
- 予算を決める
- 納期・スケジュールの設定
- イメージに近い事例映像の収集
ターゲット・目的を明確にする
動画制作・映像制作を通じて、「誰に」「何を」伝えたいのか?そもそもなぜ動画・映像なのか?といった視点で、まずはターゲットと目的を明確にします。
ターゲット・目的が不明瞭なまま動画制作・映像制作を進めてしまうと、誰にも伝わらない動画になり成果が出ません。動画制作・映像制作は目的ではなく、手段であるということを常に意識しましょう。
もしターゲットや目的の設定から動画制作会社に相談をしたい場合には、マーケティング視点を持った動画制作・映像制作会社へ相談してみてください。
予算を決める
予算額に応じて、使用する素材や表現方法(実写・アニメーションなど)が異なります。
動画は表現方法が多岐に渡るため、1本あたりの費用の目安も30万円~200万円ほどと、かなり幅広くなっています。動画制作・映像制作会社によって大きく異なるので、なるべく早めの段階で見積もりを取っておきましょう。
動画制作・映像制作の相場に関する情報収集は、ぜひ以下の記事もあわせて参考にしていただければと思います。
納期・スケジュールの設定
企画内容によりますが、動画制作・映像制作の依頼から納品までは「1-2ヶ月程度」が目安です。
そこから逆算して、いつまでに依頼すると間に合うのかをシミュレーションしておきましょう。
可能であればイメージに近い事例映像を集めておく
映像は、表現方法が多種多様です。競合はどのような動画を制作しているのか?動画マーケティングで上手くいっている企業はどのような動画を制作しているのか?といった視点で、市場に出回る動画をチェックしてみましょう。
どのようなユーザーにどのようなメッセージを届けたいのかによって、最適な映像表現も変わってきます。
すべて動画制作会社にお任せしてしまうのも一つのやり方ですが、ある程度「自分たちはこんな動画を作りたい」というイメージを持っていれば、完成後のイメージとのギャップ、「なんとなく思っていたのと違う」という違和感を防ぐことができます。
動画制作・映像制作会社/サービスの比較ポイント・チェック項目紹介
事前準備の内容および重要性をご理解いただけたところで、続いては、動画制作会社・映像制作会社の選び方を解説します。
動画制作・映像制作会社/サービスは数多く存在していますが、下記の7つの基準で選ぶことをおすすめします。
比較ポイントは?
- 動画制作の実績は豊富か
- 動画制作のプロ視点をもった提案ができるか
- 細かな見積もりを作成してくれるか
- 制作フローについて明確なイメージが持てるか
- 動画・映像の修正可能回数は何回か
- マーケティングなどの知識・経験は問題ないか
- 担当者との相性は問題ないか
動画制作の実績は豊富か
動画制作会社のほとんどが、過去の制作実績を再生できる状態でWEBページ上に公開しています。各動画制作会社の映像制作実績をよく見てから、動画制作会社の選定をしましょう。
この時に、特に注意して見なければいけないポイントは下記の2つです。
- 希望する種類の制作実績があるか
- 過去の制作動画のクオリティが高いこと
1つずつ解説いたします。
希望する種類の動画制作実績はあるか(得意分野は?)
まずは、動画の「種類」とは何を指しているのかですが、希望する「種類」とは、「用途」に近い意味合いになります。例を挙げると下記になります。
- WEBページに掲載したいのか(youtube含む)
- 採用、求人で使いたいのか
- 展示会で使いたいのか
なぜ希望する種類の動画制作実績が重要かというと、動画は使う用途によって「構成」「演出」が全く異なることから、希望する用途の制作実績がない場合、アウトプットイメージに大きな相違が生まれてしまう可能性があるためです。
過去の制作動画のクオリティが高いこと
当然ではありますが、希望する動画用途の制作実績は充分なクオリティが担保されているのか、制作実績ページを見ながら確認する必要があります。
そこである程度のクオリティが担保されているのであれば、まずは問い合わせてみてもいいでしょう。
CINEMATOの動画制作実績については、以下のページをご確認ください。
動画制作のプロ視点をもった提案ができるか
動画の制作は初心者ではわからない、専門的な部分が非常に多いです。
提案力がない動画制作会社に発注をしてしまうと、クライアント様が持っている表現方法以上のクオリティは出せないので、動画制作の目的を達成できないことも。
このようにならないためにも、要望をしっかりとヒアリングしてくれて、プロとしての視点を持ちながら、「コンセプト」「構成」「演出」に分解して各ポイントを抑えた、本質的な動画提案をしてくれる動画制作会社を選びましょう。
細かな見積もりを作成してくれるか
動画制作会社から見積もりをもらう際には、価格比較をするだけでなく、項目が細かく提示されているかも非常に重要なポイントになります。動画制作は非常に細かな費用が発生するためです。
例えば、下記のような項目があります。
- プロデューサー
- 監督
- 助監督
- カメラマン
- エディター
- アシスタントカメラマン
- ライトマン
- 音声
上記に加え、各種機材費や、ロケ地費、キャスト費なども項目として存在します。見積もりがざっくりしてしまっている場合は、あとで想定していない別途費用が発生してまうケースがあります。
このような想定外の費用を発生させないためにも、お見積もりの項目が細かい制作会社を選びましょう。
制作フローについて明確なイメージが持てるか
動画制作をする際は、納期が決まっていることがほとんどだと思います。
その場合、いつ、どのようなアウトプットが提出され、確認しなければならないのかが明確でない場合、うまく制作が進まず、納期に間に合わず結局本来使いたかったタイミングで利用できないこともあります。
そのため、動画制作のフローが明確な制作会社を選びましょう。
ちなみに、基本的な動画制作のフローは下記のようになります。
- キックオフミーティング
- 文字コンテ作成
- 絵コンテ作成
- キャスティング
- ロケ地の選定
- 衣装決定
- 小物決定
- 撮影
- 初稿映像ご提出
- 二稿映像ご提出
- 音楽制作
- ナレーション収録
- MA
- 納品
制作する動画の種類によっては、必要のないステップ(アニメ動画の場合はキャスティング〜撮影)などありますが、基本的には上記のフローだと考えていただいて間違いありません。
動画制作の修正可能回数は何回か
制作を進めていくと必ずと言っていいほど修正が必要になります。
そのため、動画制作会社の修正回数が何回になるかは非常に重要なポイントです。
よくあるのが、格安な動画制作会社に発注したところ「修正費用は別料金だった」ということ。結果的に修正費がかさみ料金が高額になるケースです。
このようなことがないように、発注する前に修正回数も合わせてしっかりと確認しておきましょう。
当サービスCINEMATOでは、絵コンテ確定までは特に制限なく修正することが可能です。初稿提出後の修正は「2回」まで可能となります。
マーケティングなどの知識・経験は問題ないか
動画は単なる映像表現ではありません。事業の中での効果的な施策の1つとするためには、マーケティングの知識と経験が欠かせません。
選択する動画制作会社が、単なる映像制作ではなく、ビジネスや広告において効果的なコンテンツを提供できる会社であるかどうかが重要なポイントです。映像を作って終わりではなく、その動画の活用方法や、動画マーケティング実施後の方針についても知識を持っている制作会社を検討しましょう。
マーケティングだけでなく、経営戦略・事業戦略にまで紐づいた提案をしてくれる企業だと尚良いです。
担当者との相性は問題ないか
動画制作のプロセスでは、クライアント側と制作会社側で密なコミュニケーションが多く発生します。
担当者との相性が良いかどうか、担当者を信頼できるかどうか、レスポンスの早さは希望に沿っているかといったような内容は、円滑なプロジェクト進行・成否に直結します。
円滑なコミュニケーションがあることではじめて、映像制作の要望や企業・事業のビジョンを映像に落とし込む準備が整い、結果として期待を超える映像を生み出すことができます。
忘れがちなポイントですが、事前にきちんと確認しておきましょう。
これらの比較ポイントを踏まえて適切な動画制作会社を選定することで、より効果的で満足度の高い映像制作の実現可能性が高まります。
複数の動画制作会社を比較する際のポイント・注意点
最後に、複数の動画制作会社を比較する際のポイント・注意点を紹介します。はじめて動画制作会社への依頼を検討する場合には、費用の相場感や、気になる制作会社の特徴の違い・強みを確認するためにも、同時に複数社の動画制作会社への連絡をおすすめします。
複数の動画制作会社を比較する際のポイントは3つです。
比較する際のポイント
- 簡単な企画案・構成案を出してもらう
- 3社を目安に見積もりを依頼する
- 追加費用についても確認しておく
簡単な企画案・構成案を出してもらう
動画制作会社を選ぶ際に、まず最初に考慮すべきポイントは、各社が提案する企画案・構成案です。
簡単なものでいいので、具体的な提案内容を出してもらい、想定されるクオリティやレベル感を確認しましょう。
見積もりをお願いした動画制作会社のクリエイティブや企画の方針が自社の望む目的に見合っているのか、事前に確認しておくことが重要です。具体的には、ストーリーや映像の種類、動画の尺(長さ)、ゴールへの導線などを確認し、映像全体のクオリティが費用に見合っているのかを見極めましょう。
企画の提案力とともに、扱うことのできる動画の種類やノウハウのレベル感も確認ができます。
3社を目安に見積もりを依頼する
複数の動画制作会社を比較する上で、言わずもがな、見積もりは重要な判断材料となります。
3社を目安に、各社から見積もりを依頼し、提供される費用やサービス内容を比較検討しましょう。ただし、映像制作の単価だけでなく、サービスの品質やサポート体制などにも注視して、総合的な判断をしていくことが重要です。また、見積もりをもらう際に渡す前提条件(尺・動画の種類など)を揃えておくことも重要なポイントになります。
見積もりをもらう動画制作会社が1社や2社だけの場合は、もらった企画案・構成案のクオリティが高いのか低いのか、見積金額は相場に見合っているのか、などの判断が難しいでしょう。
3社以上の動画制作会社から見積もりをもらえば、ある程度の妥当性が判断しやすくなります。ただし、見積もりをもらう制作会社を増やせば増やすほど、制作会社選定に時間がかかる点には注意しましょう。3~4社程度がおすすめです。
追加費用についても確認しておく
制作途中や、動画完成後の追加費用は、避けたいイレギュラーの1つです。
制作会社によっては、特定の条件や変更が加わると追加費用が発生することがあります。見積もり金額内に含まれている修正回数や、オプション料金など、事前に契約条件や追加費用について詳細に確認しておきましょう。
予期せぬトラブルを未然に防ぐことで、より費用対効果の高い動画制作が期待できます。
また、信頼できる動画制作会社かどうか?をチェックするという点でも、こちらの項目は非常に重要です。上記のような内容を丁寧に細かく説明してくれる動画制作会社に依頼をしましょう。
動画制作会社を選ぶ方法まとめ
いかがでしたでしょうか?
動画制作会社を選ぶ際のポイントをまとめると下記になります。
- 制作したい種類の映像制作実績があり、クオリティは担保されているか
- 動画制作会社はイエスマンではなく、提案型の会社か
- 動画制作会社から提出される見積もりは項目も細かく記載されているか
- 動画制作のフローは明確か
- 動画制作の修正可能回数の確認はできていて、納得の回数か
- マーケティングなどの知識・経験は問題ないか
- 担当者との相性は問題ないか
ここまで解説した動画制作会社の選び方を踏まえて、納得のいく動画制作会社を見つけてみてください。
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