皆さんこんにちは。広報PR担当の川原です。
今回は顧客インタビュー第7弾。セゾン投信株式会社で、マーケティングを担当されている秋山さまにお話を伺いました。
投信業界のビジネスモデルへのアンチテーゼを唱え、投資信託の直販型のビジネスモデルを始めたセゾン投信様。
常にお客様への価値提供をモットーに取り組みをされた結果、97.8%のお客様がプラスの結果を出すという業界トップクラスの実績を誇ります。(2019年3月末時点)
本インタビューでは、更なる躍進のために、動画マーケティングに力を入れたセゾン投信様のいまと未来の展望について伺いました。
ぜひご覧ください。
インタビュイー:セゾン投信株式会社 秋山さま
担当プランナー:グロースハック事業部 熊谷
インタビュアー:コミュニケーションデザイン室 川原
直販型ビジネスモデル・2本の商品設定、業界の常識を覆す取り組み
御社の事業内容と特徴についてお聞かせください。
当社は、個人のお客様を対象に投資信託という金融商品の運用と販売を行う運用会社です。運用会社といいましても、従来とは異なる様式でビジネスを展開しています。
通常の業界のビジネスモデルでは、私たちのような運用会社が投資信託を運用し、その投資信託を証券会社や銀行などの販売会社が主体となりお客様に販売することが一般的です。
私たちはこの販売形態に疑問をもち(不必要な売買で手数料ビジネスに走る金融機関へのアンチテーゼ)、資産運用会社であるセゾン投信自らが投資信託を運用しかつ販売もする「直接販売」の仕組みを取り入れました。
銀行や証券会社などの販売をになう金融機関を介さずに、お客様と直接つながることで、お客様の長期資産形成をしっかりとサポートできると考えております。
2本だけですか。ものすごく厳選しているのですね。そこが他社との差別化要因なのでしょうか?
私たちは、生活者の方々が安心して将来の資産形成を図れるよう、あえて2本の商品しか販売していません。
国内には約6,000本もの投資信託があることから、一般の方々が理に適った商品を選ぶことは難しいのではと思います。現に銀行や証券会社では、セールスがしやすい商品や手数料の高い商品をすすめることも考えられます。
どうしても“お客様のため”ではなく、“自分たちのため”になってしまうのです。
そのほか、当社ではオンライン・オフラインを通じた啓蒙活動(セミナーなど)にも力を入れています。
そうした地道な取り組みの結果、当社のお客様の意識は同業他社に比べ非常に高いと思います。長期・積立・国際分散投資の重要性を認識していただいていますので、マーケットに不測の事態が起きたとしても、すぐに投資をやめるという事にはならないです。
私たちとしては、ただ資産運用をするだけではなく、随時お客様の心のケア(アフターフォロー)にも力を入れています。直販として、お客様とのコミュニケーションは非常に重要視しています。
幸いにも、私たちはお客様との信頼関係を築き上げることができたと考えておりますので、例えば投資信託の保有期間が業界平均3年のところ、当社では12年と業界平均を大きく上回っています。
さらに、97.8%以上のお客様がプラスの結果になっており、業界トップクラスを獲得することができました(2019年3月末時点)。
これが私たちの強みであり、他社との差別化要因となります。
失敗経験を踏まえ再チャレンジ。動画マーケティング取組み背景について。
秋山さまの所属部署の役割・ミッションについてお伺いしたいです。
2つあります。
・主にセミナー等を通じた資産運用の啓蒙活動(既存顧客へのアフターフォロー含む)
・新規顧客獲得のためのマーケティング業務
前者は先ほどお話した通り、私たちが直販として創業以来大切にしている取組みで、今回御社とお取組みしているのは、後者のマーケティング業務部分になります。
現在、マーケティング部には7名の職員がおり、新規企画案を考えたり、動画や広告戦略など幅広い施策を実施しています。
動画をやろうと思ったきっかけや、その狙いはいかがでしょうか?
私たち日本人は、親に昔から「お金はとにかく銀行に預けなさい」と言われ続けてきました。
そのような風習が根強く残っていることもあり、お金を投資に回す発想だなんてなかなか出てこないと思います。
でも、このまま預金していても低金利においてはお金は殖えない、ましてや人生100年時代を考えると、自分の命が尽きる前に、お金の寿命が尽きることになりかねません。
「老後2,000万」というフレーズは、投資に無関心だった一般生活者が自分ゴトとして考える良い機会になりました。
でも、いざ行動に移すとなると何かしらの“きっかけ”がなければ、動けません。
実を言うと、一年前にもSNS広告をやってはいたのですが、ターゲット層が20代~40代の男性女性いうこともあり、各年代や性別によってその広告を見て行動に移す“きっかけ”は違ってきます。
前回の動画では、そのような細やかなターゲット層への訴求ポイントを押さえた上で制作ができていなかったこと、そもそも一つの動画で20代~40代の層に訴求すること自体が難しかったと考えています。
今回はそのような反省点を生かし、具体的に結婚・出産・育児などのライフイベントを考えている(=お金にもしっかりと向き合う時期)20代後半~30代半ばの女性というペルソナ像を立て、制作しました。
今回、どのような背景で弊社とのお取組みが始まったのでしょうか?
社内のご紹介で御社を知りました。御社含め3社ほどご提案を頂きましたが、御社が一番よかったです。私たちがまだ企画案を詰め切れておらず、悩んでいたところを上手く整理していただき、ご提案していただきました。
予算的には超えていましたが(笑)、マーケティング戦略全体の中で、動画はどう活用すべきかといった極めて本質的な話と、当社の歴史をきちんと理解してくださろうと、こまめな質問や確認を頂いたのも御社だけでした。
そのおかげでアウトプットにずれもなく、スムーズに事を進める事ができました。
視聴率20%超えでつかんだ確かな手ごたえ、これから見据えるものとは?
実際に、どのような効果がありましたか?
金融商品の特性上、行動(投資を始める)に移すまでに時間が掛かっていますが、お客様は見てくれています。前回の動画視聴率は1桁を切っていましたが、今回は視聴率として20%を超えています。動画視聴では高い数字だと思います。
まだ始めたばかりの施策ではありますが、徐々にCVも出始めています。今後は定期的にモニタリングをしながら、より一層の獲得に力を入れていきたいです。
今後、弊社に期待したいことはございますか?
いつどんな時も顧客へ誠実に向き合うという御社のスタンスは変わらずにあり続けてほしいですし、顧客の課題解決のプロフェッショナルとしてこれからもご支援いただきたいです。
その他、マーケティングの最新情報等でも結構なので共有していただけると嬉しいですね。せっかくのご縁なので、“つながり”は大切にしたいですね。
よいご提案があれば、いつでも頂きたいと思います。
今後の事業展望についてお聞かせください。
若年層の方に向けたアプローチを増やしていきたいです。
人生100時代と言われる中で、今後は60歳で定年ではなく、65歳~70歳までは働くようになっていくと思います。
(株)マイスター60による定年退職者たちの意識調査では、定年を迎え再度雇用で働かれている方々に、「定年退職前にしておけばよかったことは何ですか?」という質問に対し、資産運用が38%と一番高かったことがあげられています。
将来お金で苦労をしないためにも、若いうちから時間をかけ、コツコツと投資をしていただきたいと思います。
もちろん資産運用なのでリスクもありますが、歴史が証明するように長期・積立・国際分散投資の3原則を遵守することで大切なお金を育てていくことができると確信しております。
ただ、若年層へのアプローチが増えたとしても、コンバージョン(口座開設)はまだ高くはないため、その要因をしっかりと把握した上で、きめ細やかなターゲット層へのアプローチをすることが大切だと感じています。
最後に、豊かなセカンドライフを送るための定期売却サービスというものを当社として積極的に展開していきたいと考えています。
今までの常識では、資産運用をされてきたお客様は60歳という節目で、せっかく長年運用で増やした資産を全額現金化してしまう方が多く居られます。
しかしすぐに使う予定がなければ、現金化する必要性はないと思います。今は男性も女性も長生きする時代ですから生命寿命の伸長に合わせ、資産寿命の延伸も考える必要があります。
もし売却(現金化)するのであれば、その都度必要な金額だけを売る、または定期売却をおすすめします。
いずれにしましても、当社は資産運用を通じて、一般生活者の経済的自立をサポートできるよう、今後も頑張って参りたいと思います。
2020年2月10日取材