ここ数年で、プロモーション動画を取り巻く環境は、大きく変わりました。
以前は「余裕があれば制作する施策」「あると少し印象が良くなる動画コンテンツ」といった位置付けでしたが、2026年現在は動画をやらないことで機会損失が生まれる“前提の施策”になりつつあります。
YouTubeやWebサイトはもちろん、
X(旧Twitter)・Instagram・TikTokといったSNS、
展示会・イベント・採用説明会・店頭サイネージまで。
どの接点でも、「プロモーション動画があるかどうか」で情報の伝わり方が変わる時代です。
一方で、私たちCINEMATOが日々、企業の担当者の方とお話ししていると、動画制作についてこんな声を本当によく耳にします。
- プロモーション動画を作りたいが、何から始めればいいのか分からない
- 制作会社に動画を依頼すると、費用はいくらが妥当なのか判断できない
- YouTube用動画なのか、Webサイト用動画なのか、媒体ごとの作り方が分からない
- おしゃれ・かっこいい動画にしたいが、本当に効果につながるのか不安
実際、動画制作は専門性が高く、目的が曖昧なまま発注してしまうと、失敗しやすい業務の一つです。
私たち自身も、これまでのご相談の中で、以下のようなケースを何度も見てきました。
- 映像としては綺麗だが、誰にも見られなかった動画
- 制作会社との認識が噛み合わず、修正ばかり増えてしまった動画案件
- 「動画は完成したが、どう活用すればいいか分からない」状態
だからこそ本記事では、2026年の最新トレンドと、CINEMATOが実際の動画制作・提案・運用現場で得てきた知見をもとに、主に以下のポイントを解説します。
💡この記事の重要ポイント
- プロモーション動画とは何か(定義・PR動画との違い)
- 成功しやすいプロモーション動画の作り方と流れ
- 動画制作費用の相場と「いくらかかるのか」の考え方
- 目的やジャンル別のプロモーション動画の成功ポイント
- 自社での動画制作と制作会社依頼、どちらを選ぶべきか
この記事は、単に「動画を作る方法」をまとめた記事ではありません。
「プロモーション動画を活用して、きちんとビジネスの成果を出したい」と考えている方にこそ、最後まで読んでいただきたい内容です。
目次
プロモーション動画とは?目的と役割を整理
「プロモーション動画って、結局どういう動画のことですか?」
これは、初回の打ち合わせで本当によく聞かれる質問です。
そして正直に言うと、人によって思い描いている「動画」のイメージが結構バラバラです。
- Web担当の方は「サイトに載せる動画」
- 営業の方は「商品説明用のビデオ」
- 広報の方は「企業PRムービー」
同じ「動画」という言葉を使っていても、頭の中にあるイメージがズレたままプロジェクトが進んでしまうことは少なくありません。
だからこそ、動画制作に入る前に
「プロモーション動画とは何を指すのか」
「どんな役割を動画に期待しているのか」
を一度整理しておくことが、結果的に失敗を減らします。
プロモーション動画(PV)の定義とPR動画との違い
プロモーション動画(PV/video/ムービー)とは、一言で言えば、
企業・商品・サービスの魅力を映像で伝え、何らかの“次の行動”につなげるための動画
です。
ここで大事なのは、「きれいな映像を作ること」そのものが目的ではない、という点です。
よく混同されるものに「PR動画」がありますが、CINEMATOでは実務上、次のように捉えています。
プロモーション動画
- 購入、問い合わせ、来店、応募など
- 行動を促すことが主な目的
- Webサイト、YouTube、広告、キャンペーン動画として使われることが多い
PR動画
- 企業姿勢や考え方、ブランドイメージの共有
- すぐの成果より、中長期の印象づくりが目的
- 会見、周年事業、自治体・市の広報動画などで使われることが多い
ただし、実際の動画制作現場ではこの2つをきれいに分けないケースの方が圧倒的に多いです。
たとえば、
・ブランディング要素を含みつつ
・Webサイトでの問い合わせにつなげたい
というように、プロモーションとPRを意図的に混ぜて動画を設計することもよくあります。
何のために作る?主な3つの目的(認知拡大・販売促進・ブランディング)
プロモーション動画を作る理由は、企業によってさまざまですが、整理すると大きく3つの目的に分けられます。
① 認知拡大(まず知ってもらう)
- 新商品・新製品・新サービスの紹介動画
- 新しいサイトや店舗の告知動画
- イベント・キャンペーンの周知動画
この目的では、短時間で内容が伝わることが何より重要です。
YouTubeやSNS、動画広告配信など、「流し見される前提」の媒体と相性が良く、動画冒頭数秒の見せ方が結果を左右します。
② 販売促進・行動喚起(動いてもらう)
- 商品購入
- 問い合わせ
- 資料請求や来店
このタイプのプロモーション動画では、「良さそう」だけで終わらせず、なぜ今、それを選ぶべきなのかを伝える必要があります。
Web広告やLP(ランディングページ)用の動画が、この目的に当たることが多いです。
③ ブランディング(イメージをつくる)
- 企業としての信頼感向上
- ブランドの世界観づくり
- 採用やライフスタイル訴求
ここでは、数字や機能説明よりも、どんな価値観の会社かが伝わることが重視されます。
「おしゃれ」「かっこいい」と言われる動画の多くは、この目的を強く意識して作られています。
プロモーション動画の主な対象(商品・サービス・企業・採用・観光)
プロモーション動画の制作対象は、かなり幅広いです。
- 商品・製品・サービスの紹介動画
- 企業・株式会社としての会社紹介動画
- 採用向け動画(社員紹介・業務風景)
- 観光・市・自治体のPR動画
- イベント・店舗・ゲーム・キャンペーン用ムービー
対象が変われば、
動画の作り方、撮影方法、編集の考え方、配信媒体、費用感も当然変わってきます。
「何を撮るか」よりも先に、「誰に、どこで、どう使う動画か」を整理する。
これが、失敗しにくいプロモーション動画制作の第一歩です。
2026年の動画トレンド:AIのコモディティ化と「指名検索」の戦い
2026年現在、動画制作の技術的ハードルは、生成AIの進化によって驚くほど下がりました。
実際、私たちCINEMATOの現場でも「ここまで簡単に作れるのか」と感じる場面は少なくありません。
ただしその一方で、「誰が作っても、正直あまり違いが分からない動画」が急増しているのも事実です。
AIによる効率化は歓迎すべき流れですが、同時にそれは動画のコモディティ化(陳腐化)の始まりでもあります。
この環境で埋もれず、きちんと成果につながるプロモーション動画を作るために、CINEMATOが現場で強く実感している視点が、次の2つです。
1. 生成AI時代こそ「Humanize(人間化)」と「DBA」が勝負
AIによって背景映像やナレーション、編集まで自動化できる今だからこそ、逆説的に価値が高まっているのが、「人間にしか出せない熱量や説得力」です。
実際、動画としては整っていても「なぜか刺さらないプロモーション動画」は、ほぼ例外なく“人の気配”が消えています。
-
Humanize Your Brand(ブランドの人間化)
AIコンテンツが増えれば増えるほど、視聴者は無意識のうちに「これは本物か?」を見極めようとします。
CINEMATOでは、代表者や社員、現場に立つ人の表情や言葉をあえて出すことで、
企業そのものを“人格のある存在”として伝える設計を重視しています。
きれいに整った言葉よりも、少し不器用でも本音がにじむ瞬間のほうが、信頼(Trust)につながるケースは非常に多いです。 -
DBA(独自ブランド資産)の構築
AIによる動画の均質化を防ぐためには、ブランド独自の「色」「音」「間」「言い回し」といったDBA(Distinctive Brand Assets)を、
意識的に動画の中へ組み込む必要があります。
CINEMATOの現場では、「色や、音だけ聞いても、その会社を連想させるか?」ということを大事にします。
「誰が作っても同じ動画」ではなく、「隠してもその会社だと分かる動画」だけが、視聴者の記憶に残り続けます。
2. 「検索される」から「想起される(CEP)」へ
検索行動がGoogle中心からSNS・動画プラットフォームへと分散する中で、単純なキーワード対策(VSEO)だけでは、成果が頭打ちになるケースが増えています。
2026年の動画戦略で重要なのは、ユーザーが“困った瞬間”に思い出される存在になること。
そのための鍵が、CEP(カテゴリーエントリーポイント)の設計です。
-
シチュエーションとの紐付け
例えば「会計ソフト」という言葉で正面から戦うのではなく、
「月末の請求書処理に追われて、頭が真っ白になった瞬間」という具体的な状況と、ブランドを動画で結びつけていきます。
CINEMATOでは、こうした“あるあるの瞬間”を起点に構成した動画のほうが、後の成果につながりやすいと感じています。 -
KPIは「Search Lift(指名検索数)」
再生数(View)だけを追いかける時代は、すでに終わりつつあります。
本当に見るべき指標は、動画接触後に「ブランド名で検索されたかどうか」です。
指名検索数の増加(Search Lift)をKPIに置くことで、
動画がどれだけ“想起”を生み、ビジネスに貢献しているかを、現実的に可視化できます。
プロモーション動画を活用するメリット・デメリット
プロモーション動画の相談を受けるとき、最初は「動画をやれば成果が出そう」という前向きな期待を持たれていることがほとんどです。
一方で、話を深掘りしていくと、
「本当に動画で効果あるんですか?」
「費用に見合いますか?」
「作ったけど使われなくならないですか?」
といった、少し言いづらい本音も必ず出てきます。
ここでは、メリットだけを並べるのではなく、CINEMATOが実際の動画制作現場で感じてきた良い点・気をつけるべき点の両方を整理していきます。
メリット①:短時間で圧倒的な情報量を伝えられる
動画最大の強みは、「一瞬で伝えられる情報量の多さ」です。
文章や写真だけでは、
・商品の使い方
・サービスの流れ
・業務の雰囲気
・空気感や温度感
を説明しきるのは、どうしても限界があります。
一方、映像(video/ムービー)であれば、
動き、音、表情、間(ま)まで含めて伝えられます。
実際、「この説明、動画にした方が早いですよね」という場面は、社内でもよくあるのではないでしょうか。
WebサイトやYouTube、イベント会場など、限られた時間で理解してもらう必要がある場面ほど、プロモーション動画の効果は発揮されやすいです。
💡 CINEMATOの現場知見:「接触時間」を資産として考える
私たちは動画の効果を測定する際、再生数だけでなく「営業活動における合計接触時間」という独自の指標を重視することがあります。
例えば、90秒の動画が展示会や商談、Webサイトで合計3万回再生されたとします。
【1.5分 × 30,000回 = 45,000分(750時間)】
これは、「動画1本が、営業マン約5人分の月間稼働時間(約150時間/人)に相当する働きをした」と言い換えられます。
プロモーション動画は、単なるPR素材ではなく、「24時間365日働き続ける優秀な営業マン」を作る投資なのです。
メリット②:視覚・聴覚に訴えかけ、記憶に残りやすい
人は、「読んだ情報より、見て聞いた情報の方が記憶に残りやすい」と言われています。
特に、
・おしゃれな映像
・かっこいいカット
・印象的な音やナレーション
が組み合わさると、商品名やブランドイメージが自然と頭に残ります。
これは、企業ブランディングやPR、採用動画などでプロモーション動画が人気な理由のひとつです。
「後日、指名検索が増えた」「展示会後に問い合わせが増えた」といった声をいただくことも少なくありません。
メリット③:SNS・Web広告での拡散力が高い
プロモーション動画は、以下の媒体との相性が非常に良いです。
- YouTube
- Twitter(X)
- Web広告(動画広告)
- スマホ向け配信
特に最近は、縦型動画、短尺コンテンツ、スマホ前提の設計が当たり前になり、動画を前提にした宣伝・キャンペーン設計が増えています。
写真やテキストよりも「止まって見てもらえる確率」が高いため、広告効果や認知向上につながりやすい点は、プロモーション動画の大きなメリットです。
デメリットと注意点:制作コストと品質のリスク
一方で、プロモーション動画にはデメリットもあります。
最も多いのは、
「動画制作にいくらかかるのか分からない」
「費用に見合う成果が出るか不安」
「動画の出来がイメージと違った」
という点です。
動画制作は、撮影・編集・クリエイターの人件費、場合によってはキャストやCGなどが絡むため、静止画やテキストよりも制作コストがかかりやすいのは事実です。
また、
・目的が曖昧
・メッセージが多すぎる
・使う媒体を決めずに作る
といった状態で進めてしまうと、「悪くはないけど、使いづらい動画」になってしまうケースもあります。
だからこそ、メリットを最大化し、デメリットを抑える動画設計が重要になります。
プロモーション動画で成果を出すための「フレームワーク」
「センスがいい動画ですね」と言われるだけの時代は、正直もう終わっています。
CINEMATOの現場でも、感覚だけで作った動画が安定して成果を出し続けるケースは、ほとんどありません。
2026年の動画制作で求められるのは、再現性のある設計です。
成果が出る動画には必ず、視聴者の行動を想定した論理的な構成(ロジック)が存在します。
ここでは、私たちCINEMATOが実際の案件で使い込み、手応えを感じているフレームワークの一部を紹介します。
ショート動画・縦型動画の黄金律「SCBモデル」
TikTokやYouTubeショートのように、1秒でも判断が遅れるとスワイプされてしまう媒体では、
「良い映像」よりも先に指を止める設計が必要になります。
SCBモデルは、そうした環境で成果を出すためにCINEMATOが現場で磨き込んできた構成です。
S (Situation):シチュエーション・共感
冒頭1〜3秒で、「請求書処理が今日も終わらない…」といった、
視聴者が思わずうなずく“あるあるの瞬間”を提示します。
ポイントは課題を説明しすぎないこと。
一瞬で「これ、自分の話だ」と感じてもらうことが、次の視聴につながります。
C (Category):カテゴリー・解決策
次に「そんな時は、クラウド会計ソフト〇〇」と、
解決策のジャンル(カテゴリー)とサービス名を明確に提示します。
これは売り込みというより、視聴者の頭の中にある情報を整理する作業です。
「この悩みは、この箱に入れる」という認識が生まれることで、理解が一気に進みます。
B (Benefit):ベネフィット・未来
機能やスペックを並べるのではなく、
「ワンクリックで定時退社できる」「月末の焦りから解放される」といった、
課題解決後のポジティブな未来を具体的に描きます。
CINEMATOの現場では、この未来像が弱い動画ほど、最後まで見られない傾向があります。
デジタル動画の基本構成「A-U-S-T法」
Webサイト掲載動画や広告動画など、
しっかり見てもらったうえで行動につなげたい場面で欠かせないのがA-U-S-T法です。
視聴完了率とアクション率を同時に高めるための、いわば王道の構成と言えます。
Attention(注意喚起)
冒頭で結論や鋭いインサイトを提示し、「続きを見ない理由」を消します。
Understand(理解)
ストーリーや具体例を通じて背景や根拠を伝え、視聴者に腹落ちしてもらいます。
Stimulate(動機づけ)
メリットを提示しつつ、「本当に自分でも使えるのか?」といった懸念点(ブロッカー)を先回りして解消します。
Transition(行動誘導)
最後に明確なCTA(Call To Action)を置き、次に取るべきアクションを迷わせずに示します。
【目的・ジャンル別】プロモーション動画の成功ポイント
「プロモーション動画の成功事例を見たいです」
これは、打ち合わせの中でも特に多い要望です。
ただ、ここで一つお伝えしておきたいのは、“有名な会社の動画=そのまま真似すれば成功”ではないということです。
プロモーション動画の成功は、派手さや予算の大きさよりも、目的と対象に合った作り方ができているかで決まります。
ここでは、よくあるジャンル別に「うまくいきやすい考え方」と「実務でのポイント」を紹介します。
「商品・サービス紹介」の動画事例:機能やベネフィットを直感的に訴求
商品・製品・サービス紹介のプロモーション動画で重要なのは、説明しすぎないことです。
つい、機能・スペック・他社との違いを全部入れたくなりますが、情報を詰め込みすぎると、かえって伝わりません。
成功している動画の多くは、
- 「誰の、どんな悩みを解決する商品か」
- 「使うと何が変わるのか」
を、映像と動きで直感的に見せています。
WebサイトやYouTube、動画広告用の場合は、細かい説明は記事やLPに任せ、動画は「興味を持たせる役割」に絞るのがポイントです。
「企業ブランディング」の動画事例:ストーリー性でおしゃれ・かっこいいを演出
企業ブランディング動画では、いわゆる「おしゃれ」「かっこいい」映像が求められることが多いです。
ただし、見た目だけを追いすぎると、「何の会社か分からない」「メッセージが伝わらない」という状態になりがちです。
成功している企業プロモーション動画は、
- 創業背景
- 働く人の姿
- 会社として大切にしている価値観
といった要素を、ストーリーとして自然に組み込んでいます。
結果として、「なんとなく良さそう」「この会社、印象に残る」というイメージ向上につながります。
「採用活動」の動画事例:職場の雰囲気や社員の声をリアルに伝達
採用向けプロモーション動画で、よく聞く失敗が「きれいすぎて、実態が伝わらない」というものです。
求職者が知りたいのは、
・実際の職場の雰囲気
・どんな人が働いているか
・業務のリアルな流れ
・生活感やリアルな声
です。
成功している採用動画は、作り込みすぎず、社員の言葉をそのまま使い、写真や映像に“生活感”があるといった特徴があります。
結果として、入社後のミスマッチが減った、という声につながるケースもあります。
「観光・自治体」の動画事例:現地の魅力を臨場感たっぷりに表現
観光・市・自治体向けのプロモーション動画では、体験を疑似的に味わってもらうことが重要です。
景色・食・人・季節感を、写真だけでなく映像・音・動きで見せることで、「行ってみたい」という感情を引き出します。
最近では、Webサイト掲載、YouTube配信、イベント上映など、複数媒体での活用を前提に動画制作されるケースも増えています。
失敗しないプロモーション動画の作り方【制作フロー】
プロモーション動画の失敗は、撮影や編集の段階で起きることは意外と少なく、ほとんどが“その前”に原因があります。
「作り始める前に、どこまで整理できているか」。これが、出来上がりの満足度と成果を大きく左右します。
ここでは、CINEMATOが実務で重視している基本的な動画制作フローを4ステップで解説します。
STEP1:目的(KGI/KPI)とターゲット(ペルソナ)の明確化
最初にやるべきことは、「このプロモーション動画で、何を達成したいのか」を言葉にすることです。
よくあるのが、
「とりあえず会社紹介動画を」「今っぽい動画が欲しくて」「競合も動画をやっているから」というスタート。
気持ちは分かりますが、この状態で進めると、途中で必ず迷子になります。
最低限、次の2点は明確にします。
-
目的(KGI/KPI)
問い合わせ数を増やしたい、商品認知を上げたい、採用応募につなげたい -
ターゲット(対象)
誰に向けた動画か、スマホ視聴か・イベント上映か、初見か・比較検討段階か
💡 CINEMATOの現場知見:「AS IS / TO BE」の整理
私たちのヒアリングシートでは、単に「ターゲット」を聞くだけでなく、以下の2点を必ず確認します。
- AS IS(現在の印象):今、顧客からどう思われているか?
- TO BE(理想の印象):動画を見た後、どのような感情や認識に変化していてほしいか?
動画は「今の状態」から「理想の状態」へ視聴者の認識を運ぶ乗り物です。この「読後感(視聴後の後味)」まで設計できている動画は、失敗が極端に少なくなります。
STEP2:伝えたいメッセージを「1つ」に絞る構成案作成
次に重要なのが、メッセージを欲張らないことです。
プロモーション動画では、「あれも伝えたい」「これも大事」となりがちですが、結果として「何も残らない動画」になるケースが多いです。
CINEMATOでは、動画構成を考える際に、よくこんな質問をします。
「この動画を見た人に、最後に一つだけ覚えてほしいことは何ですか?」
この“1つ”が決まると、構成・カット割り・ナレーション・テロップすべてが、そのメッセージを支える形に整理されます。
STEP3:撮影・編集(自社制作 vs 制作会社)
構成が固まったら、次は「どう作るか」を考えます。
- 自社でスマホ撮影・編集する
- 制作会社に動画制作を委託・依頼する
どちらが正解、という話ではありません。
たとえば、SNS用の短い動画やスピード重視のコンテンツであれば、インハウス制作が向いている場合もあります。
一方で、
・ブランドイメージが重要
・Web広告やイベントで長く使う
・失敗できない動画
の場合は、撮影・編集・提案まで含めて動画制作会社に依頼する方が安心です。
STEP4:配信媒体の選定(YouTube・SNS・HP・展示会)
最後に見落とされがちなのが、「どこで使う動画なのか」の整理です。
- YouTube
- Webサイト
- SNS(Twitter/X、Instagramなど)
- 展示会・イベント会場
媒体によって、最適な動画の尺、縦型・横型、冒頭の見せ方は大きく変わります。
撮影後に「やっぱり広告でも使いたい」となると、追加編集や撮り直しが必要になることもあります。
⚠️ 現場からの注意点:フィードバックの回数制限
制作進行で最もスケジュールが遅延するのが「修正(フィードバック)」の期間です。
私たちプロの現場でも、「構成案」「絵コンテ」「編集試写」の各工程でのフィードバックは原則2回までと定めて進行することが多いです。
「いつでも直せる」と思うと確認が甘くなりますが、「修正回数には限りがある」という意識を持つだけで、社内確認の質が上がり、結果的にスケジュールの遅延を防ぐことができます。
プロモーション動画の制作費用・料金相場
「結局、プロモーション動画って いくら かかるんですか?」
これは、ほぼ必ず聞かれる質問です。そして正直に言うと、一言で答えるのが一番難しい質問でもあります。
なぜなら、動画制作の費用は、作り方・目的・使い方によって大きく変わるからです。
ここでは、2026年現在の相場感をベースに、「どうしてその金額になるのか」まで含めて解説します。
【価格帯別】制作費用の目安(10万円〜・50万円〜・200万円〜)
まずは、よくある動画制作の価格帯ごとの目安です。
① 10万円〜30万円前後
- スマホ撮影 or 簡易撮影
- 素材(写真・動画)を活用
- 編集中心の構成
- SNSや社内用コンテンツ向け
この価格帯は、スピード重視や、まず1本プロモーション動画を作ってみたい、テスト的に動画を実施したいという場合に向いています。
一方で、ブランドイメージを強く訴求したい場合や広告・キャンペーン用途では、やや物足りないケースもあります。
② 50万円〜100万円前後
- 実写撮影あり
- 簡単な構成・プロポーザル作成
- 編集・テロップ・BGM含む
- Webサイト・YouTube・イベントで活用
最も相談が多いのが、この価格帯です。
「ちゃんとした会社紹介動画」「商品・サービス紹介ムービー」を作りたい場合、現実的なラインと言えます。
③ 200万円〜
- 撮影日数が複数
- キャスト・モデル起用
- CG・アニメーション
- ブランディング重視の構成
企業ブランディング動画や大型キャンペーン、観光PR、市・自治体案件などで多い価格帯です。
映像のクオリティだけでなく、企画・世界観・ストーリー設計まで含めた動画制作になります。
費用が変わる要素(実写 or アニメ、撮影日数、キャスト、CG有無)
同じ「プロモーション動画」でも、費用が変わる主なポイントは次の通りです。
- 実写か、アニメーション動画か
- 撮影日数(1日か、複数日か)
- 撮影場所(スタジオ・屋外・市・店舗など)
- キャスト・ナレーターの有無
- CG・モーショングラフィックスの有無
- 動画編集の工数
よくある誤解として、「動画は全部同じくらいの費用だと思っていた」という声がありますが、実際は要素の組み合わせ次第で大きく変わるのが現実です。
💡 意思決定のヒント:新規制作 vs 既存動画の改修
予算を抑えるために「既存の動画をちょっと直したい」というご相談も多いですが、私たちは以下の基準で判断することをお勧めしています。
- 既存動画の修正が向いているケース:
「他社と同じような表現でも問題ない」「とにかくコスト優先で、早く作りたい」場合。 - 新規制作が向いているケース:
「プロダクトの新しいベネフィットを伝えたい」「今の企業コンセプトをしっかり訴求し直したい」場合。
「修正」は見かけ上安く見えますが、訴求内容が変わる場合は結局コストがかさむこともあります。
「今の課題解決に最適なのはどちらか?」という視点で選ぶことが、結果的に費用対効果を高めます。
成果を出すための重要な制作ポイント4選
プロモーション動画は、「ちゃんと作っているのに成果が出ない」というケースも少なくありません。
その多くは、クオリティが低いからではなく「押さえるべきポイントが少しズレている」という理由です。
ここでは、CINEMATOが動画制作・提案・改善を繰り返す中で、「これは効いた」「これは差が出た」と感じている重要なポイントを4つ紹介します。
冒頭3秒でフックを作る(離脱防止)
今の動画視聴環境では、最初の3秒で興味を引けなければ、ほぼ見られません。
YouTube、Web広告、SNS、どの媒体の動画でも同じです。
よくある失敗が、
・ロゴから入る
・ゆっくりした説明から始める
・前置きが長い
という構成。
もちろん、ブランディング目的ではあえて余白を持たせる場合もありますが、宣伝・広告・商品訴求のプロモーション動画では不利になりやすいです。
冒頭では、課題を投げかける、結果を先に見せる、印象的な映像・音を入れるなど、「続きを見たくなる理由」を用意することが重要です。
スマホ視聴・SNSトレンド(縦型動画)を意識する
2026年現在、プロモーション動画の多くは スマホ視聴前提 です。
にもかかわらず、
・横型だけで動画を作ってしまう
・テロップが小さい
・情報量が多すぎる
といった動画もまだ多く見られます。
最近では、
縦型動画、短尺コンテンツ、SNS(YouTube Shorts、Twitter/X、Instagramなど)での配信を前提に、最初から複数フォーマットで設計するケースが増えています。
「どの媒体で使う動画か」を先に決めることで、編集や構成の方向性も明確になります。
自分ごと化させるストーリーテリングを取り入れる
成果が出ているプロモーション動画には、必ずと言っていいほどストーリーがあります。
といっても、大げさなドラマを作る必要はありません。
「ある課題を抱えた人がいて、それがどう変わったのか」。この流れがあるだけで、視聴者は「自分のことかもしれない」と感じやすくなります。
商品・サービス・企業紹介動画でも、開発背景、現場のエピソード、実際の利用シーンを少し入れるだけで、動画の伝わり方は大きく変わります。
💡 最新トレンド:「マルチニーズ・マルチクリエイティブ」
「1つの動画で全員に伝えようとしない」ことが最近のトレンドです。
例えば同じ商品でも、「安さを気にする人」と「品質を気にする人」では響く言葉が違います。
CINEMATOの提案では、ターゲットの課題(ニーズ)ごとに動画クリエイティブを細分化(マルチ化)し、
「これは私のための動画だ」と感じさせるフォーマットを作ることで、成果を最大化させる手法を取り入れています。
動画の最後に次のアクション(CTA)を促す
意外と忘れられがちなのが、動画を見た後、何をしてほしいかです。
- サイトを見る
- 問い合わせる
- 店舗に行く
- イベントに参加する
この導線がないと、「いい動画だった」で終わってしまいます。
最後に、シンプルなメッセージ、URLやQR、行動を促す一言を入れるだけで、プロモーション動画の効果は大きく変わります。
自社制作(インハウス)か制作会社への依頼か?
プロモーション動画を検討する際、多くの企業担当者が一度は立ち止まるのがこのポイントです。
「スマホでも撮れる時代だし、自社で動画を作れるのでは?」
「制作会社に依頼すると高そう」
「どこまで内製して、どこから外注すべき?」
この問いに、万能な正解はありません。重要なのは、目的・求める効果・社内体制に合っているかです。
スマホやアプリで自作する場合のツールと限界
最近は、スマホのカメラ性能向上や動画編集アプリ・クラウドツールの充実により、インハウスで動画を作成するハードルは確実に下がっています。
実際に、SNS用の短尺動画、イベントの記録映像、社内向けコンテンツであれば、自社制作で十分対応できるケースも多いです。
ただし、現場でよく感じる限界もあります。
- 構成が属人的になりやすい
- クオリティにばらつきが出る
- 忙しくなると更新が止まる
- 「何を伝える動画か」が曖昧になりがち
特に、ブランドイメージや広告効果が重要なプロモーション動画では、内製だけで完結させるのはリスクになることもあります。
制作会社に依頼するメリットと選び方のポイント
動画制作会社に依頼する最大のメリットは、「客観的な視点で設計してもらえること」です。
社内では当たり前になっている強みや価値も、外から見ると「それが魅力になる」という発見がよくあります。
制作会社を選ぶ際は、次のポイントを確認するのがおすすめです。
- 過去の制作実績(works/video works)が目的に近いか
- 提案(プロポーザル)が具体的か
- こちらの話をきちんと聞いてくれるか
- 動画制作費用の内訳が分かりやすいか
- 納品後の活用まで考えてくれるか
「安いから」「有名だから」だけで決めると、期待とのズレが起きやすくなります。
おすすめの制作会社のタイプ(格安系・高品質系・マーケティング特化系)
動画制作会社にも、いくつかタイプがあります。
-
格安系
費用を抑えたい、とにかく本数を作りたい、短期・単発向け -
高品質系
ブランドイメージ重視、おしゃれ・かっこいい映像、長く使う動画向け -
マーケティング特化系
Web・広告・配信前提、成果(問い合わせ・CV)重視、戦略から一緒に考えたい場合
CINEMATOでは、「映像を作って終わり」ではなく、どう活用して、どう効果を出すかまで含めて提案することを重視しています。
まとめ:質の高いプロモーション動画でビジネスを加速させよう
ここまで、プロモーション動画について、
そもそも何のために作るのか、どんな作り方が失敗しにくいのか、費用はいくらくらいかかるのか、成功している事例には何が共通しているのかを順を追って解説してきました。
改めてお伝えしたいのは、プロモーション動画は「作ること」自体がゴールではないという点です。
プロモーション動画で成果が出る会社の共通点
成果につながっている企業や会社に共通しているのは、とてもシンプルです。
- 目的が明確
- ターゲットが具体的
- メッセージを欲張らない
- 配信・活用方法まで含めて考えている
逆に言うと、「とりあえず動画を作ろう」「流行っているから」「競合がやっているから」という理由だけで作った動画は、どこかで使われなくなってしまうことが多いのも事実です。
2026年以降、プロモーション動画は「作り方」と「使い方」がより重要に
2026年(令和)以降、動画コンテンツはますます増え、YouTubeやSNS、Web広告、イベントなど、動画が“当たり前にある環境”になっています。
その中で差がつくのは、
「映像がきれいかどうか」だけでなく、「誰に、何を、どう届けている動画か」です。
スマホ視聴、縦型動画、短尺、複数媒体活用など、最新のトレンドを押さえつつも、本質は「伝えたい中身」と「設計」にあります。
まずは「整理すること」から始めてみてください
もし今、
- プロモーション動画を作るべきか迷っている
- 費用感が分からず止まっている
- 自社制作か、外注か判断できない
という状態であれば、いきなり発注や撮影に進む必要はありません。
まずは、
「目的は何か」「誰に見せたいのか」「どこで使う動画なのか」
この3点を整理するだけでも、次に取るべきアクションが見えてきます。
CINEMATOでは、「動画を作る前の相談」や「この場合、作るべきかどうか」といった段階からのご相談も多くいただいています。
無理に作らせるのではなく、作らない方がいい、という結論になることも正直あります。
プロモーション動画は、正しく作り、正しく使えば、企業・商品・サービスの価値を、想像以上に分かりやすく届けてくれる手段です。
この記事が、「何から考えればいいか分からない」状態から一歩進むきっかけになれば幸いです。