近年、市場急拡大中の動画広告。TVを見る時間よりもスマホを見る時間が増えた現在、WEBを中心とした動画広告は増々重要になっています。この記事を見ている方も、動画広告の配信を検討している企業も多いのではないでしょうか。
ただ動画広告を始める前に従来のバナー広告と何が違うのか、どんなメリットがあるのか知っておきたいですよね。
そこで動画制作から広告配信まで提供してる弊社が、動画広告のメリットや配信先、種類や課金体系を徹底解説いたします。
今回ご紹介するのは、これから動画広告を始めるばかりという方向けの内容です。ぜひ気軽に見ていただければ幸いです。
では初めに動画広告市場がどれくらい拡大しているのかを確認していきましょう。
市場拡大中の動画広告とは?
動画広告とは、その名の通り「動画を用いた広告」のことを指します。
今までもTVCMなどの動画広告は存在していましたが、身近な存在になったのは比較的最近です。
そもそも広告の歴史をたどると、インターネットが普及した1990年頃は、テキストを用いた広告。スマホが普及した2010年頃からは、画像やアニメーションを用いたバナー広告。そして現在普及してきているのが動画広告です。
このようにネット回線速度の向上に伴い求められるコンテンツのリッチ化が進んでいます。
今後も5Gなどの高速通信技術の発展に伴い、動画広告市場が拡大していくのは必然と言えます。
急成長する動画広告市場
引用:動画広告市場4205億円に 急成長も消費活動とはギャップか
株式会社サイバーエージェントが2021年に発表した”国内動画広告の市場動向調査結果”によると、動画広告市場は急速に拡大する見込みです。
動画広告の市場規模は、2020年の2,954億円から2025年には1兆円を超え、5年で約3.5倍にも成長するとされています。
なぜ、ここまで急速に市場が拡大しているのか?動画広告が普及している理由は、そのメリットにあります。
動画広告のメリット
動画広告は、従来のバナー広告と何が違うのでしょうか。
情報が圧縮されているということは、多くの情報を短時間で与えることができるということです。実際に、1分間の動画でWebサイト約3,600ページ分の情報量が得られると言われています。
従来のテキストや静止画だけのバナー広告と比較して、動き、音、ストーリーなどの興味を引く要素が多く、ユーザーの目に止まりやすいからです。
ではその情報の多さはどのようなメリットにつながるのでしょうか。
認知されやすい
動画広告は情報量が多くユーザーの記憶に残りやすいのが特徴です。ブランディングのようにイメージが先行する用途には動画が向いています。
ブランディングとなると、画像やテキストだけではユーザーの記憶に定着しません。動画が持つ情報の多さ、ストーリーなどの要素を併せ持つ動画広告が、向いていると言えます。
コンバージョンしやすい
興味や理解を醸成しやすい動画広告は、コンバージョンしやすいという特徴があります。
Criteo(クリテオ)が実施した調査によると、消費者の5人に2人が動画広告を視聴後に、広告主のWebサイトを訪問して購入していることが分かりました。
動画広告は認知だけでなく、消費意欲を喚起させ購買につなげる効果もあることが伺えます。
引用:https://netshop.impress.co.jp/node/9337
拡散(シェア)されやすい
動画コンテンツにストーリー性がある場合、ユーザーが拡散してくれることがあります。拡散されるということはコンテンツ自体が話題になっていること証拠です。
そもそも広告を配信するということは、ユーザーと接触するために行います。ユーザー自らがコンテンツを拡散してくれれば、その分配信費用を抑えることができるのです。
コストパフォーマンスに優れている
バナー広告と比較して動画制作費がかかるというデメリットがあるものの、コンバージョン率、クリック率の向上などパフォーマンスがよいのが特徴です。
コンバージョンを目的とする動画広告の場合、高倍率があがればコストを回収可能です。
動画広告のメリットをまとめると下記の通りです。
- 認知されやすい
- コンバージョン(リード獲得)しやすい
- 拡散(シェア)されやすい
- コストパフォーマンスに優れている
続いて、動画広告を配信先を確認しましょう。
動画広告の主な配信先
配信先は、Youtube、Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSプラットフォームが主流です。
SNSが人気な理由は、ユーザーの多さと細かなターゲティングができることです。個人の興味関心に合わせて広告を配信できるため、無駄な配信を減らせます。
また動画広告を始めるときに配信先を迷ったら、まずはYouTube広告を選んでもよいでしょう。YouTube広告は最もユーザー数が多く、興味関心に合わせた優れたターゲティング機能を持ちます。
続いては、動画広告の課金形態について確認していきましょう。
課金形態
動画広告の主な課金形態は、主にCPV、CVM、CVCの3つです。
CPV(視聴単価
CPV(Cost Per View)とは「動画広告視聴1回あたりの費用」のことです。CPVはさらに「入札型」と「予約型」に分類されます。
・入札型とは、表示回数を入札形式で決定する方法。表示回数に応じて、その分の料金を支払う。
・予約型とは、再生回数に応じて料金を払う方法。再生回数に応じて、その分の料金を支払う。
CPV=広告出稿費用÷再生回数
CPM(インプレッション単価)
CPM(Cost Per Mille)とはインプレッション単価のことです。広告が目に触れた回数あたりの費用で計算します。
動画が視聴されたかどうかは問われず、WEB広告へのインプレッション(表示)が課金のタイミングとなっていることがほとんどです。
CPM=インプレッション数÷広告出稿費用×1,000
CPC(クリック単価)
CPC(Cost Per Click)とは、広告のクリック単価のことです。
動画広告の場合クリックで課金されることはあまりないですが、動画から自社の販売ページに遷移して欲しいといった意図がある広告の場合は、CPCを確認して広告に修正を加えていくことが重要になります。
CPC=配信費用総額÷クリック数
続いては、動画広告のフォーマットの種類を確認していきます。
動画広告の種類
動画広告は特徴で分類できます。どの場所で配信するか、スキップ可能かどうか、動画の尺など、フォーマットごとに制限があります。
現在、動画広告によく用いられる広告配信フォーマットを確認していきましょう。
インストリーム広告
現在最も主流の動画広告フォーマット。Youtubeなどの動画配信媒体において動画再生中に流れる動画広告です。
バナー広告よりも大画面で表示され、訴求内容を効果的に伝えることが可能。
インストリーム広告は再生するタイミングによって、さらに3つの種類に分類できます。
- プレロール動画広告:動画が再生される前に配信
- ミッドロール動画広告:動画を視聴中に配信
- ポストロール動画広告:動画が終了した後に配信
さらに動画広告の視聴継続を選択できる「スキッパブル広告(=スキップができる広告)」と、必ず最後まで視聴する必要がある「ノンスキッパブル広告(スキップできない完全視聴型広告)」に分類できます。
インバナー広告
バナー広告枠・ディスプレイ広告枠に配信される動画広告。別名ディスプレイ広告。
アウトストリーム広告の一つで、WEBサイトやアプリ内で表示されます。
インリード広告
Webページをスクロールしたときに画面に表示される動画広告。
ユーザーが画面を動かしたのちに自動表示されるため、広告と認識されずに自然に接触機会を作ることが可能です。
YouTubeの検索結果に表示される広告枠がイメージしやすいでしょう。
画面占有率が高く、バナー広告よりもさらに視認性が高いのが特徴です。
バンパー広告
バンパー広告は6秒以内の動画広告で、スマホユーザーに向いた広告です。
尺は短いのですがスキップできないのが特徴で、メッセージを確実に届けることができます。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告は、広告プラットフォーム外に配信できる動画広告フォーマットです。プラットフォーム上で表示されるインストリーム広告に対して、アウトストリーム広告はプラットフォーム外での配信枠に表示されます。
動画配信に対応したDSPなどから配信可能です。
※DSP…ディスプレイ広告の一種である「DSP広告」を出稿するためのプラットフォーム。
以上、動画広告の種類をご紹介しました。
- インストリーム広告
- インリード広告
- インバナー広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
続いては、動画広告の事例を紹介します。
動画広告の成功事例
動画広告の成功事例を見ていきましょう。ここでは、弊社が作成した動画広告の事例をご紹介します。
ジンジブ様の動画広告事例
弊社が動画マーケティングに携わらせて頂いたクライアント様で、CV(お問い合わせ)が7倍という結果が出た動画広告の事例をご紹介いたします。
■企業
株式会社ジンジブ様
■概要
新卒大学生と比較して、多くのしがらみ抱える高校生新卒の就職・採用を変えたいという思いから高校生新卒の就職・採用プラットフォームの”ジョブドラフト”を企画運営。
■動画広告の制作目的
法人向けの問い合わせ数を増やしたい。
■ターゲット
採用担当者
■動画広告の配信チャネル
facebookが中心。他にYouTube、GDN・YDN、タクシー内広告
※GDN…Google ディスプレイネットワーク
※YDN…Yahoo!ディスプレイアドネットワーク
■結果
・CV数:昨年比7倍増
・マーケティングROI:90%改善
動画広告の利用目的、ターゲット選定、配信チャネル選定といった戦略が、見事にマッチした結果と言えます。
以上、動画広告の一例をご紹介しました。
効果がでる動画広告を出すには、どのような点に注意したらよいのかポイントを確認していきましょう。
成果の出る動画広告を作るポイント
動画広告で成果を出すには、動画コンテンツと広告配信手段の2つの視点から戦略を組む必要があります。
目的を決める
はじめに、動画広告の目的を決めることが大切です。
ブランディングなのか、購買なのか。目的を明確にすることで、どのようなコンテンツを作るか方向性を決めます。
ターゲットを決める
目的が決まったらターゲットを明確にしましょう。
誰に対して、どんな動画を届けるのか。このターゲットさえ決まれば、動画が刺さりやすく、適切なユーザーへ広告を届けられます。
目標設定する
目的やターゲットが決まったら、KPIを設定しましょう。
例えば、購買を目的とした場合に、広告のクリック率を改善するのが目的なのか、それとも理解を促すのが目的なのかを設定します。
ここが決まれば、どんな動画コンテンツを制作すればよいかが定まってきます。
ターゲットを分析し、広告の配信先を決める
狙ったターゲットは、どこにいるのかを分析します。
・ターゲットはどこに存在しているのか?
・ターゲットをセグメントできるか?
・ターゲット以外を除外できるのか?
上記の分析を元に最適な広告配信先を決定します。
コンセプトから決める
動画制作は、コンセプト、構成、演出という3つの要素から成り立っています。ポイントは、「コンセプト→構成→演出」の順に決めることです。
よくあるのが、構成を決めて演出やコンセプトを織り込むという方法です。この場合、何を伝えたいのかわからない動画になってしまいます。
家を建てることを例にするとわかりやすいかと思います。
・洋風の家(コンセプト)
・設計図(構成)
・演出(内装)
洋風の家というコンセプトが決まって初めて、設計図が書ける。そして、ユーザーが洋風だと思う内装(演出)を施す。
この順番を間違えると、何が言いたい動画かズレてしまいます。
効果検証する
実際に動画広告を出稿したら、効果検証が重要です。KPIは達成したのか、なぜその結果になったのか仮説を立てます。
検証結果を元に、次の施策を立て改善を実施します。
ABテストを繰り返す
あとはひたすらABテストを繰り返し、パフォーマンスの最大化を図ります。
広告配信は、正解がありません。だからこそ愚直にテストを繰り返し、自社のサービスに最適な勝ちパターンを探っていくのです。
以上、動画制作と広告配信を一貫した戦略下で実行することの大切さを知っていただけたのではないでしょうか。
広告は投資ですから、愚直にパフォーマンスを改善していきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
テレビからWEBへ時間を消費する場所が移り変わり、今後も動画広告の市場は拡大されることが予想されます。動画広告はブランディングから獲得系まで、すでに企業のマーケティングに欠かせない存在です。
広告施策に課題を、感じていたら動画広告を検討してみてはいかがでしょうか。
もし動画広告をご検討であれば、CINEMATOまでご相談ください。
CINEMATOは大手企業からベンチャー企業まで700本以上の動画制作実績があます。
最先端の動画マーケティングのノウハウがあり、戦略作成から動画クリエイティブ、広告配信まで弊社で一貫したサービスを提供可能です。
もし動画広告に興味がありましたら、まずは気軽にご相談ください。
ここまでご覧いただきありがとうございました。